スコット・マイナード氏(グッゲンハイム・インベストメンツ)2022年秋のS&P500の見通しと過去の比較!
米グッゲンハイム・インベストメンツのスコット・マイナード最高投資責任者(CIO)は
8日、ツイッターで、「過去の季節要因に何らかの意味があるとすれば、株価は10月半ばまでに
あと20%下落するだろう」とツイートしました。
スコット・マイナード氏の株式市場見通しは
1960年以降について、インフレ高進時には株価収益率(PER)が低めとなる
傾向がある点を指摘した上で、7月の個人消費支出(PCE)コア価格指数が
前年同月比4.6%上昇を記録しているのに対し、PERはS&P500種株価指数で
見ると19倍前後となっていることに言及しています。
Since 1960, P/Es have trended lower when #inflation is higher. With YoY core PCE now at 4.6% and S&P500 trading at ~19x, we should see stocks fall another 20% by mid-October…if historical seasonals mean anything. pic.twitter.com/ZYOgxGXF5e
— Scott Minerd (@ScottMinerd) September 8, 2022
マイナード氏はツイート後にCNBCの番組で米政策金利について、
自分は2%前後を中立金利とみていることから、既に景気抑制的な領域にあると
発言しています。今や「さらに景気抑制的なモード」に入りつつあると
指摘しています。
その上で、パウエルFRB議長率いる米金融当局は利上げ「前倒し」
を望む意向を非常に明確に伝えているため、0.75ポイント利上げを
マイナード氏は予測しています。
また、マイナード氏は、マクロ的な背景を人々は無視しているとコメント
しています。季節要因やPERの現状などを踏まえれば、弱気相場は
そのままの状態にあることを基本的に示唆している可能性があるとし、
極めて急速な価格の「著しい調整」も想定されると話しています。
さらに、株価を正当化するような企業利益の増加も見込まれず、
エネルギーなど価格が下落しているセクターからの下降圧力が予想されると
語っています。
(出典:Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-09-08/RHWSGDT1UM0X01
スコット・マイナード氏の過去のコメントは
スコット・マイナード氏は、FRBは経済減速と市場のファンダメンタルズ悪化に直面し、
利上げに向けたタカ派姿勢を見直さざるを得ないかもしれないと述べています。
ロイター・グローバル・マーケット・フォーラムで「中立金利はおそらくFRBの想定よりも
低い。6月にはフェデラル・ファンド(FF)金利が1.75%近辺になると予想されるが、
それ以上の引き締めは制限的になる」と指摘しています。インフレ抑制に向けた取り組みの中で、
政策当局者は利上げと同時にバランスシートを縮小することの影響を過小評価しており、
市場参加者もこうしたリスクを過小評価しているとした。
一方で、FRBが年内に緩和的なスタンスに軸足を移せばリセッションを
回避することが可能だが、そうでなければ2023年にリセッションに陥ると予想した。
(出典:ロイター)
https://jp.reuters.com/article/davos-meeting-guggenheim-idJPKCN2NA25F
また、グッゲンハイム社が掲載している、マイナード氏
のコメントは↓に掲載されています。
https://www.guggenheimpartners.jp/perspectives/global-cio-outlook
まとめ
以上、マイナード氏の現状のS&P500の見通しと過去の比較
について紹介しました。これをみると以前から弱気な見方をして
いたことがわかります。また、ビットコインについても弱気で
依然は8000までの下げを予想しています。
基本的な見方として、インフレによる利上げが、ファンダメンタルズ
、企業収益やPERと乖離し、矛盾している状況を懸念して
いるよです。
スコット・マイナード氏がディスインフレを予想する理由とブレークイーブンインフレ率(BEI)とは?