2022年ジャクソンホール後のドル(DXY)の反応見通しは(ブルムバーグのサイモン・ホワイト氏)!
ブルムバーグのサイモン・ホワイト氏が大イベントである
ジャクソンホール後のドルの見通しについて興味深い
コメントをだしているので紹介してみたいと思います。
ドル上昇は行き過ぎの理由は
最近またドルが暴騰しているが、ドル高はすぐに世界貿易、つまりドル建て資産へ
の需要を低下させ、米ドル安につながります。
月曜日に強調したように、実質イールドカーブのフラットにより、ドルにとって
逆風が強まっています。逆説的に言えば、今週のジャクソンホールで
パウエルがよりタカ派的な発言をすれば、米国通貨にとって逆風が強まることを
意味します。
利回りやイールドカーブはドルや米ドル資産に対するフロー主導の
需要を示していますが、ドルの水準はドル資産のストックに影響を与えます。
ドル高になると、海外のドル借り手の債務返済コストが高くなり、
デ・レバレッジ圧力が発生します。また、ドル資産を新たに
購入するコストは外貨建てでより高くなります。
しかし、世界の資本移動の大きな原動力は貿易です。資本移動は貿易の
裏返しであり、貿易の不均衡が資本の不均衡を生み、それが資本移動の
原動力となります。今日の世界貿易は衰え始めており、それは資本フローの
減少を意味します。
事実上すべての主要商品は米ドルで取引されている
(豪ドルで取引されている羊毛など一部の顕著な例外を除いて)ため、
ドル高は外貨建てですべてのものの価格が上昇するため、結局は世界貿易を
押し下げることになります。現在のドル高が世界貿易の減速を招いているのです。
そのため、ドル高によるデ・レバレッジ圧力と、主に米ドル建ての世界貿易の減速が、
米国資産の海外取引の減少を引き起こしている。
昨年12月から6月にかけて、米国の長期資産(株式と債券)の海外保有額は
昨年末の27.3兆ドルから23.5兆ドルに減少し、同期間にDXYは約13%上昇しています。
2022年ジャクソンホール後のドルの見通しは
ジャクソンホールは、特にパウエルがタカ派に傾き、実質イールドカーブがより
フラット化した場合、ドルが下降に向かう動き、すなわち”buy the rumor sell the fact”
のきっかけになるかもしれない。しかし、そうでなくても、
ドルの上昇しすぎの状況は、やがて上昇により破滅につながる恐れがある、と予想しています。
https://www.zerohedge.com/markets/why-dollar-rally-blowing-itself-out
まとめ
今回は、ドルの上昇が過熱しているなか、またジャクソンホールを
控えての、ブルムバーグの見通しについて紹介しました。
結局、ドル(DXY)の急上昇は、貿易、資本の動きにとって
ネガティブなファクターとなり、続かないというのが
彼らの見方のようです。
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