0DTE(0 day to expiry) オプションとは?取引残高が増えている背景は!
ここ数週間、0DTE(0-days to expiry)、つまり満期まで
24時間未満のオプションの空前の爆発的な増加について、
多くの議論がなされてきました。これらのオプションは、
わずかな市場の変動にさえ賭けることができる極めて
レバレッジが高い方法となっています。
(もちろん、過去1ヶ月は非常に大きな市場の変動を経験したので、
損益への影響となると100倍以上に拡大すると想像できます)。
そこで、今回は、この0DTEオプションの現状について調べて
みました。
0DTEオプションとは?
0day to Expiryオプション、略して0DTEオプションは、取引した
その日に期限が切れて無効になるオプション契約です。
この段階になると、原資産を売買する権利を行使するための時間は、
もうあまり残されていません。
0DTEオプション取引は、近年、主流となりつつあり、
プレミアム収集戦略として人気があがっています。
0 day to expiry オプションの重要なポイントとしては、
・0DTE(Zero days to expiration option)とは、1日以内に
満期を迎えるオプション契約です。
・0DTEオプションは、トレーダーが素早く利益を上げることができる
可能性を秘めたオプションです。
・0DTEオプションは、1日以内に満期を迎えるオプションであるため、
トレーダーは短期間で利益を上げることができます。
・オプションが有効な最後の日に売り、プレミアムの減少を
利用するのが一般的な方法です。
これらの取引を実行し、ヘッジする方法についての知識が必要であり、
市場のカタリストが予想通りにならない可能性があります。
0DTEオプションの取引残高増加
先週は、ゴールドマンのデリバティブ・ストラテジスト、
ロッキー・フィッシュマンが、「最も取引量が増えているのは
超短期取引のオプション」であり、「想定元本で見ると、
満期まで24時間未満のS&Pオプションは今や指数の取引量の
44%を占めており、過去1ヶ月の1日平均想定元本は47億ドル
だった」と説明しています。
ほぼ同時期にJPモルガンのクオンツ、ペン・チェン氏
もこれを取り上げ、S&P500(SPX)の0DTE
(満期まで0日)オプションの取引量が増加していること
が多くの疑問を呼んでいると書いています。
JPMのリテール分類アルゴリズムによれば、0DTEオプション
の全市場出来高の約5.6%がリテール成行注文によるものです。
これは、SPXオプション全体の平均(3.3%)よりは高いかも
しれませんが、フローを支配しているというには程遠い状況です。
Peng氏によれば、0DTEオプションの小口取引が多いことから、
0DTEオプションのリテール取引を過大評価する傾向が
あるとのことです。しかし、アルゴ取引の普及により、
取引サイズはもはやリテールか機関投資家かを判断する
良い材料ではなくなりました。さらに、0DTEの平均取引
サイズは、ほとんどの場合、通常のオプションよりも小さくは
ありません。例えば、0DTEオプションの平均取引サイズは、
全SPXオプションの5.7枚に対して3.6枚です。しかし、
0DTE と通常のオプションの取引サイズの
分布は、非常に右側のテール(最大取引) を除いて、
ほとんど区別がつきません。
0Dオプションの多くは
エンドユーザーによるネット販売である。そこで、
エンド・ユーザーは、これらのオプションをどのように
利用しているのかといえば。私たちは、これらのオプションは、
ボラティリティ・アービトラージ・トレーダーよりも、
むしろ、高頻度のディレクショナル・トレーダーに
よって利用されている可能性が高いと見ています。
0DTEオプションの取引コストは1Dオプション
の取引コストの最大3倍であることがわかっています。
しかし、0DTEオプションのエンドユーザーは、
広いビッド・アスク・スプレッドを考慮しても、方向性の
ある高頻度取引戦略から利益を得ているようです。
つまり、従来の注文フローのフロントランニングが
10年前に比べてはるかに収益性が低下している現在、
HFTは0DTEのような市場反射的スキームに頼って
収益を上げざるを得なくなっているのです。同時に、
マーケットメーカーはビッドアスクの拡大により流動性を
積極的に供給し、デルタヘッジされたポジションから
システム的に利益を得ることができるしくみとなっている
ようです。
(出典:Zerohedgeより)
https://www.zerohedge.com/markets/whats-behind-explosion-0dte-option-trading
まとめ
今回は0DTEオプション取引量が増えていることに
ついて調べました。
この戦略は、主にオプションプレミアムを稼ぐ目的
で使用されているケースが多いようです。
ただ、正確なコストは割高であるとも言われて
おり、あた潜在的リスクをよく理解したうえで
行うべきトレードだと思います。
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