ZTEとファーウェイ中国大手通信排除の大統領令発動で為替の見通しは！？

ホワイトハウスは、無線通信産業会議に先立って、

通信セキュリティへの取り組みを強調したいと考えている

ようです。

トランプ大統領は、2月下旬に開かれる主要産業会議の前に

アメリカ無線通信ネットワークから中国製通信機器を

除外する大統領令を発効する予定であると伝えられています。

そこで今回は、中国通信機器の排除を大統領が正式に

大統領令が発動される背景と今後の見通しについて

分析してみたいとおもいます。

大統領令発動の背景は？

トランプ政権はサイバーの脅威からアメリカを

守るための一環として、この大統領令の発動を予定して

います。これは2月25日から28日に行われる、世界最大級の

モバイル世界会議（mwc）の前に発動される予定です。

政府に近い情報筋によると、長い間検討していたこの

中国通信機器を排除する懸案を正式に大統領が発動

することになります。

世界最大のワイヤレス通信業界会議の指針として

ホワイトハウスは最先端技術の将来取引について、

サイバーセキュリティーを優先する必要があるという

シグナルを伝えたいと考えのもとの大統領令の

ようです。

世界の通信ネットワークはどうなる？

これは、中国とすでに緊張関係にあるなかで、

中国企業の欧州市場でのシェアをいちじるしく

侵害することになれば、更なる米中の関係悪化

につながる可能性があるとおもいます。

中国の通信大手ファーウェイとZTEは進行中の

米中貿易戦争と並行して、国家安全保障上の脅威と

してトランプ政権の懸案事項となっていました。

トランプ政権内からは、繰り返し中国の知的財産権の

盗用と昔から行われてきたサイバースパイを非難してき

ました。

多くの国々が次世代5G無線ネットワークの導入を急いで

いますが、ファーウェイやZTEのような低コストの

ネットワークは、アメリカを中心とした国では構築

できていません。すなわち中国通信大手は他の競争相手

よりも低コストなのです。

世界会議ではいくつかの通信セキュリティ会議も

予定されており、業界筋によると、アメリカは少なくとも

20人の役人とスタッフの省庁間代表団を送る予定

のようです。

最近の米国防衛政策法案では、ファーウェイとZTEの

機器の購入および使用をすでに禁止しています。

その間に、国務省当局員は頻繁に外国諸国に対して5Gの

安全性について警告しています。

しかしながら、米国はまだ複雑な5G構築にむけて、

ファーウェイのフリーバージョンに代替できる

ネットワークを構築できていない状況なのです。

ファーウェイに代わるネットワークは？

現状米国の通信会社は、世界の通信機器の28％のシェアを

握っているファーウェイを排除した5G構築に向けた

指針を得ていない状況です。

もしトランプ大統領が通信の世界会議前に大統領令に

サインすれば、米国はこの問題に深い関わりを持ち

世界の通信事情を主導する立場になることを

ねらっています。

いっぽうで日本などの米国同盟の国々は、アメリカに

追随する立場を取らざるおえない立場であり、また同時

に経済的には、中国にも貿易の面で依存している状況を

考えると、板挟みの状況に追い込まれる可能性があり

ます。

しかし、安全保障の面で考えると、国家資本主義の中国

にネットワークを握られてしますことは、リスクが大きい

のも確かですし、今後はコストの面で中国に対抗できる

ネットワークが構築できるのかどうかが課題になって

くると思われます。

為替の見通し

この問題はとても規模が大きく、貿易戦争以上の遺恨を

残すことが考えられます。

米中関係だけでなく、東西冷戦構造に似たおおきな問題

に発展する可能性があり、日本が貿易にたよっている

以上マイナスの影響が強いとおもいます。

現在は株価が好調なことを背景に円安気味にうごいて

いますが、リスクオフから円高基調にまた転換していく

シナリオになることも、この大統領令発令によって

考えられます。