
Yuan(オフショア人民元)のポストコロナと社債スプレッドとS&P500の関係性は!?
アフターコロナの現在の金融市場は、株式市場を
中心に劇的に戻っていますが、現在、3月に急落した
値幅のほぼ3分の2近くまで戻しています。
それは、社債スプレッドにも言えることで
同様に戻しています。
ただ、一方で、コロナ以降に世界的に懸念の中心と
なりつつあるのが、米中の対立です。これは単に
貿易問題ではなく、コロナ発生の公開の仕方をめぐって
大きな問題に発展していると同時、中国が香港に対して
施行した国家安全法をめぐって世界的な批判を浴びて
います。
そこで、今回はYuan(オフショア人民元)のアフターコロナの
動きと、ここ最近の米国市場の回復の関連性について
調べてみました。
ポストコロナの米国株式と社債の動きは
3月23日に、FRBが様々なプログラムを通じて
実質無制限の流動性の供給することを宣言した後
社債のスプレッドは急激に改善し、また株価S&P500
その時点を底値として、そこから劇的な回復を遂げて
います。
ただ皮肉な話ではありますが、FRBは宣言したものの
実際のところは、実際の貸し出し額は約12億ドルしか供給して
いないのが実態のようです。ということは、FRBの
口先介入が功を奏した結果といまのところなっている
ようです。
Yuan(オフショア人民元)の下落が懸念
一方で気になるのが、米国市場が回復していると同時
にYuanが下落し続けていることです。
↑のグラフは青がS&P500、赤が中国人民元の動きですが
明らかに逆方向(乖離)が生じています。
興味深いところは、この現象が起きているのは、3月23日に株価が底値
をうって、同時FRBが実質無制限の資金供給を宣言して以降
の米国の株式回復時におきていることです。
これは、社債のスプレッドの動きと関連性でも起きていることで
あり、米国の社債スプレッドが縮んでいく(改善)いく過程において
中国人民元は下落しています。
まとめ
対中国について、分岐点にいるようです。 ここ最近おきているニュースは
中国が香港を乗っ取ろうしていることであり、国際社会がこれを
認識していることを明確に示唆しています。
米国と中国の間のフェーズ1の貿易協定のときは、
市場を操作するために通貨を使用しないという漠然とした言葉が含まれていましたが
今回、中国が国家安全法により香港をテイクオーバーしているなかで
中国人民元がが下落をしていることで、米国がこの通貨を使わないという
了解をやめ、Yuanが上昇に転じる可能性もあります。