ドイモイ政策とは簡単になに?そして2020年後半の通貨ベトナムドン(USDVND)の見通しは!
コロナによって世界中が経済的に窮地にたっているなか
ベトナムが脚光をあびています。
かつては新聞で2週間に1度見つけるのがやっとだっ
たベトナム関連について、コロナを克服して
経済的にも急回復していることで
ベトナムに注目が集まっているのです。
また、政治・経済関係では、日本とベトナムは
過去の歴史的経緯を踏まえて、「世界でも類を見ない
自然の同盟関係にあるとと評されるほど
親密な関係です。
そこで今回は、このベトナムについて、とくに
ベトナムのドイモイ政策とベトナム通貨
ドンの見通しについて述べてみたい
とおもいます。
ベトナムの過去の経緯について
現在のベトナムは中国、フランスの支配を受けたのち、
ベトナム戦争終結後、1976年にベトナム社会主義共和国
として誕生しました。多くの国の文化が入り混じった
その街並みを見るために、毎年日本から多くの観光客が
ベトナムを訪れています。ベトナム最大都市のホーチミンは
東洋のパリと言われており、フランス統治時代の
なごりが残る美しい街となっています。
ドイモイ政策とは簡単になに?
1986年のベトナム共産党委員会によってベトナムは
大きく方向転換をしました。それがベトナムの
「ドイモイ政策」と呼ばれるものです。
具体的には、ベトナムが従来の社会主義を
捨てて新しい国づくりへの方向転換をしたと
言えるものです。1976年の南北ベトナム統一以来、
社会主義体制をとってきましたが、1986年の
ベトナム共産党大会で下記の4つのスローガンが決定されました。
・社会主義路線の見直し
・産業政策の見直し
・市場経済の導入
・国際協力への参加を進める
一番大きいのが、3.市場経済の導入で
国営、公営以外に私企業や私有財産を認めることに
なりました。これによって国民の意識が
大きく変わり、ベトナム経済活性化の
原動力となっています。
ドイモイと呼ばれる経済路線によって
とられるようになった経済開放主義は、徹底しており、
現在同国は17もの自由貿易協定(FTA)を締結する(交渉中を含む)
に至っています。
社会主義国であることへの抵抗は?
何よりまず一言触れなくてはならないのは、ベトナムは
「社会主義国」であること。ベトナム株(ファンド)投資を
考える上では、避けて通れない議論の1つである。
ただし、同じ社会主義国の中国企業株式の取引が
すでに一般化しているので、投資家の社会主義国の
企業への投資に対する違和感は薄らいでいます。
ベトナムは、中国と同様に共産党の一党支配である。
党が国家を指導し、国家が管理する体勢は
1986年の「ドイモイ」という市場経済システムの
導入から始まっています。経済開放政策実施以後、
現在も維持されています。
当面の間、党が目指す社会主義革命にいたる
「長期に及ぶ社会主義への過渡期」である
という位置づけとして、ベトナム政府は認識
していいるようです。
実際のところは、社会主義の主義思想に拘らず、
より現実的な経済運営によって国民生活の向上を
はかる路線に転換しています。国営セクターのみならず、
私営セクターの併存をみとめています。
現実には資本主義的な市場経済原理の導入により、
経済に関しては、西欧の資本主義国との差は
ほとんどなくなりつつあります。
今後のベトナム経済の動向は
米国と中国という2大経済大国間の貿易摩擦の深刻化とともに、
保護貿易主義に走りがちな世界的な風潮のなかで、「自由貿易」
を標榜するベトナムは、世界のグローバル企業から
高い評価を受けています。
米中の貿易摩擦の影響を避けたい米国、中国、韓国そして
日本の企業がこぞってベトナムの築き上げた
FTAネットワークを利用しようと、生産・輸出拠点を
ベトナムへ移管し始めています。
このように、ベトナムは解放された社会主義国であり
経済力はほかのアセアンの資本主義国と互角となって
います。コロナ後、先進国が苦しんでいるなか
ベトナムはいち早く立ち直り、また上記の米中の
亀裂が深刻さを増すなか、ベトナムはさらに
注目される存在になることが予想されます。
通貨ベトナムドンの2020年後半の見通しは
ベトナムドンは対ドルに対して、ここ数年間下落基調
でしたが、2020年にコロナ以降は、ベトナムドンは
上昇基調となっています。これは、先進国がコロナから
の回復に苦しんでいるなか、ベトナムはいち早く立ち直って
いるとの見通しが強まっていることが、ひとつの
要因といえそうです。
ベトナムドンは、まだ流動性に乏しい通貨になので
扱っている業者も限られているのが現状です。
まとめ
今回はベトナムについて紹介しましたが、
新興市場のなかでも注目度が高いといって
もいいと思います。
株式取引について、一部の証券会社で取り扱って
いるようですが、FXについては、まだ流動性が
低いの現状のようです。