
インベスコQQQトラスト・シリーズ1がドットコムバブル以降の最大出超の背景と今後の見通しは!?
最近のヘッジファンドの売りの急増は、先週のNetflixの悲惨な業績とガイダンスに
よって再活性化され、Bloombergが最初に指摘したように、より広範なハイテクセクターに
波及して、今週のハイテクセクターの重鎮の報告を前に、広範に売りバイアスが
かかっているようです。ハイテクセクターといえば、QQQというETFが象徴的ですが
今回は、QQQETFについて調べてみました。
インベスコQQQトラスト・シリーズ1とは
QQQはナスダック100指数への連動をめざす米国籍のETFです。ナスダック100指数は
米国の新興企業向け株式市場NASDAQに上場する企業のうち,非金融銘柄で時価総額上位
100銘柄の時価総額を加重平均して算出されます。
そして、インベスコQQQトラスト・シリーズ1(Invesco QQQ Trust Series 1)は、
IT関連株を多く組み込んだ,値動きの激しい新興市場の大型株ETFです。
これは、米国籍のETFで、ナスダックに上場している時価総額が最大規模の
非金融企業100社を含むナスダック100指数に連動した投資成果を目指していいます。
指数はコンピューターハードウエア ・ソフトウエア、通信、小売り・卸売り、貿易、バイオテクノロジーなどの
主要業界の企業を反映してます。
ナスダック100指数( NASDAQ-100、NDX)とは?
ナスダックに上場する、金融銘柄を除く、時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均
によって算出される株価指数である。アメリカを代表する株価指数の一つとなっています。
現状のQQQETFの状況は
ブルームバーグがまとめたデータによると、1610億ドル規模のQQQ ETFは、
個人投資家も機関投資家も同様に、ナスダック投資への代替手段として
人気を集めています、しかしながら、過去5日間で約60億ドルの出超となっており、
2000年のドットコムバブル崩壊以来の最悪の状況となっています。
冷静にみて、決算結果の悪かったNFLXの結果を除いて、決算シーズンに突入し
ハイテクにとってほとんど失望するものではなく、すでに報告されたいくつかの
ハイテク企業は平均して18%もの収益を残しており、これは驚くべく数字と
なっています。しかし、以前から警告されていたように、これらの株価は
その後の24時間でほとんど上がらず、最近の急騰を受けてすでに織り込んで
いたようです。そのため、来週決算を控えたアマゾン・ドット・コム、アップル、マイクロソフト
などのFAAMGメガの時価総額にもプレッシャーがかかっているのです。
今後の見通しは
市場では、決算期が始まり、特に来週はハイテク企業の決算が予定されていますが、ハイテク企業に
対する期待値が高すぎる可能性がある、とみているようです。業績のサプライズがどこまで
浸透しているのかを見極める必要があるようです。
ブルームバーグによると、2021年に入ってからのETFの流入額は、金融関連のETFが
157億ドル、エネルギーと素材のETFがそれぞれ144億ドル、49億ドルとなっており、
すでにETFの流れは、決算内容を先読みしているようです。一方、ハイテク系ETFは、QQQだけが
2020年に167億ドルの資金を獲得した後、2021年初来ではわずか39億ドルの資金流入となっており、
総額では、2000年以降では最多となっています。投資家はハイテク株を上昇させる次の
触媒を探して、このトレンドを保つのか、あるいは、それができなければ、最後に取り残された
投資家が損をする展開が予想されます。
まとめ
季節的にみても、”Sell on May”という言葉があるように、5月は売られやすい
月でもあり今後警戒してモニターする必要がありそうです。