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レバレッジド・バイアウト(LBO)とは?ダイレクトレンディングとの関係と最近の動向は!

ここ最近、大手投資銀行が、レバレッジド・バイアウト(LBO)

に関連した、ダイレクト・レンディングを活発化させようと

する動きが出ているとの報道があります。

そこで、今回は、そのLBOとはなにか、そして大手が承認を取得しよう

しているダイレクト・レンディングについて調べてみました。

JPモルガンがダイレクトレンディング申請

 米大手銀行JPモルガン・チェースは、レバレッジド・バイアウト(LBO)

などに利用される「ダイレクトレンディング」の分野に進出するため最低100億ドルの

資金を確保した。事情に詳しい関係者が19日ロイターに明かした。

ダイレクトレンディングは、アレス・マネジメントやアポロ・グローバル・マネジメント

といったプライベートエクイティ(PE)大手の牙城となっており、そこに

JPモルガンが割って入る形になりそうだ。

ブルームバーグ・ローの報道によると、JPモルガンはダイレクトレンディング事業に

追加資金をつぎ込むだけの機会があると分かれば、さらに数十億ドルを投入する態勢にある。

他の米銀は、昨年引き受けたリスク性の高い融資で相当な損失を計上する見通し。

それでもJPモルガンのジェレミー・バーナム最高財務責任者(CFO)は

先週、レバレッジドローンなどにおいて同行は「事業に間違いなく前向き」

だと断言している。

(出典:ロイターより)

https://jp.reuters.com/article/jpmorgan-direct-lending-idJPL4N34447O?il=0

レバレッジド・バイアウト(LBO)とは

レバレッジド・バイアウト(LBO)は企業買収の手法のひとつであり

買収対象企業の資産価値や将来収益性を担保に金融機関から融資を受けるなどして、

買収資金を捻出することです。

買収後は企業の資産の売却や事業の改善などを行うことによって、

負債を返済していくしくみです。

平たくいえば、企業買収のための資金の借り入れることであり

その担保は買収先の今後の業績ということになります。

1989年にRJRナビスコを買収したコールバーグ・クラビス・ロバーツが用いた手法です。

少ない手元資金で、相対的に大きな資本の企業を買収できることから、

レバレッジといわれ、買収に絡むことから「レバレッジド・バイアウト」と

呼ばれています。

また、こうしたM&Aに対する融資を「レバレッジド・ファイナンス」といいます。

これらのファイナンスはリスクが高いため、高金利であることが多いです。

ダイレクトレンディングとの関係は

ダイレクトレンディングは、プライベート・デット(ファンド等の「銀行以外の主体」

による企業への貸付債権)の一種であり、主に中小企業を対象としたローンを

ダイレクトレンディングとよびます。

世界金融危機以降、自己資本規制の見直しにより、高リスクの中堅企業への貸出は

銀行にとって難しくなり、また中堅企業は大企業のように社債の発行やシンジケートローン

による資金調達ができません。そこで資産運用会社はこのギャップを良い投資機会と捉え、

中堅企業へ融資するファンドを組成するようになりました。これがダイレクト・レンディングです。

ダイレクト・レンディングの最終投資家は、保険会社、年金基金、エンダウメント、財団など

の機関投資家となります。

これは私募形態のプライベートデットの一種であり、機関投資家などのプロ向けの

投資となります。銀行を経由しないので、ダイレクトと呼ばれます。借入を行う中堅企業は、

多くの場合、プライベート・エクイティ(PE)運用会社が保有する事業会社です。

このようなPE運用会社はスポンサーと称され、プライベートデット運用会社が

投資家からお金を集めてPE運用会社に事業拡大資金を貸すしくみとなります。

借り手は貸し手(nonbank lender)に短期金利指標+〇%の変動金利を支払い、

貸し手側の運用会社は金利収入+実現損益に基いて最終投資家に分配金を支払います。

参照:

http://www.kimoto-a.jp/15765606823949

まとめ~最近の動向は

この取引は収益性の高いビジネスですが、高いリスクも伴います。

買収先の企業、とくに未公開先の企業の今後の収益性にすべて

委ねるビジネスであり、そこのキャッシュフローが滞ってしまう

と頓挫するリスクをはらんでいます。ですから高金利であるのが

通常であり、また昨年からの利上げ局面のなかで、こうした

プライベート・エクイティビジネスは逆風が吹いているのも

事実です。

ただ、投資銀行は、他のビジネス環境も悪化しているなかで

収益性をもとめて参入しているのも事実のようです。

 

プロフィール


Yoshi

こんにちは、Yoshiと申します。
約20年に及ぶ外資系銀行でのトレード経験を活かして金融情報を独自の視点で発信しています。FX市場に携わって約20年経ちますが、現在は他の金融市場(株式、コモディティ、暗号通貨)の関連性を含めて独自目線で情報提供しています。
主な資格:
米国公認会計士合格(ワシントン州)
お仕事依頼などの連絡先:
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