FXのやり方と為替予想見通しをわかりやすく分析しています!

ロビンフッドの背後に存在するHFTとは?バフェット氏がSPACと同様に批判する理由は!

ウォーレン・バフェット氏は、土曜日にロサンゼルスで開催された

バークシャー・ハサウェイ社の年次総会において、SPACを「キラー」と呼び、

株式取引アプリの「ロビンフッド」がギャンブルを助長していると

批判しました。

そこで、気になるのがここででてくるキーワード「ロビンフッド」と「SPAC」

とはなにか、そして、このロビンフッドのビジネスモデルの背後にある「HFT」

とはなにか、調べてみました。

「HFT」とはなに?

HFTはハイ・フリークエンシー・トレーディングの頭文字で、コンピューターを

駆使した超高速の金融取引をいいます。過去の価格の動きを統計的に分析し、

1秒間に数千回もの高頻度で売買の注文を繰り返します。わずかな値幅、

瞬時の動きをとらえて資金を回転させることで利益を積み上げています。

HFTは、株式のほか、デリバティブ(金融派生商品)や外国為替など

取引規模が大きく流動性の高い市場を取引対象としています。

また功罪もあり、数分の間で市場が乱高下するのは、

売買高の5~7割を占めると言われる高頻度取引「HFT」なしには語れません。

2000年代初頭から始まり今も進化しているHFT取引は、

100%儲かる取引とも言われています。

その理由は「取引単位の速さ」と「自動的に判断するアルゴリズム」であり、

最適化された通信システム、高い演算能力を持つコンピューターを用いて

取引執行にかかる時間を極限まで短縮し、個人では絶対にできない

取引スピードで利益を出すのです。

その取引を執行する理屈、つまり売買するロジックは人間が考え、

アルゴリズムと呼ばれる計算手段や処理手段をコンピューターで24時間、

世界中の市場で実行しているのです。

ただしテロが発生したり、VIPが死亡したりというネガティブワードが一定量拡散すると、

それを感知した売りのアルゴリズムが実行され、急下落が発生する原因にもなっています。

あるアルゴリズムが作動し、一定以上に相場が動いた場合は別のアルゴリズムが作動して

自動的に売り(買い)の注文が執行され、どんどん世界中に連鎖して適正価格から

離れていくことで起きるのが乱高下が発生する原因ともなっています。

「ロビンフッド」とHFTとの関係は

ロビンフッドはユーザーに対し、手数料無料で手軽に投資が行える

スマホアプリを展開するシリコンバレーのスマホ専業証券会社です。

ロビンフッドでは従来の証券サービスと同様に、株式やETF(上場投資信託)、

オプション、さらには暗号通貨の売買が可能となっています。

JMP証券の調査では、同アプリのユーザーは平均して1000~5000ドルと

なっており、比較的少額の投資が一般的となっています。 

そして、ロビンフッドとHFTとの関係は、ロビンフッドで無料の手数料で

受けた発注をHFTに流すことによって、ロビンフッドは、手数料を

HFTから受けているのです。

これが、ロビンフッドがユーザーから無料で仲介ビジネスを

おこなっているカラクリとなっています。

日本でのHFTの現状は

日本の東証ではアローヘッド(ArrowHead)という取引システムを導入しており、

HFT取引業者を積極的に誘致しています。

HFT取引業者はシステム投資に始まり売買アルゴリズム、ネットワーク、データベース、セキュリティなど

さまざまな分野において高度な知識と大規模なインフラも整える必要があり、

誰もが参入できるものではありません。

2017年の改正金融商品取引法には、高速取引に関する規制として以下の3つが

柱として盛り込まれています。

1. 高速取引をする投資家の登録制

2. 高速取引をする投資家への取引記録の作成と保存の義務付け

3. 証券会社や取引所による無登録投資家からの高速注文の取次を禁止し、

証券会社が名義人となって代理で売買することを禁止

また今年11月をメドに、東証ではHFT取引に新たなルール改定を予定しており

それは、現在は連続約定気配の値段で板寄せが成立すると通常取引に戻る

仕組みですが、今回の見直しでは、個別株の取引で更新値幅の2倍を超える

範囲へ価格が急変動すると、例外なく1分間取引を成立させないように

することを検討しているようです。

これにより乱高下のスピードが、制限しようとする試みがなされています。

バフェット氏がSPACとロビンフッドを批判

バフェット氏がSPACとこのロビンフッドを批判していますが

その理由は、SPAC(特別目的買収会社)とRobinhoodが、

過去1年間で人気が急上昇しましたが、現在規制当局の監視に

さらされていることをあげています。

SPACは「永遠に続くわけではないが、今はお金があるところであり、

ウォール街はお金があるところに行く」と述べています。

“バークシャーの会長兼CEOは、「SPACはしばらくの間、機能しており、

有名な名前を確保すれば、ほとんど何でも売ることができる」と述べました。

バフェット氏の長年の側近であるチャーリー・マンガー氏は、SPACを “モラルの欠如 “

と呼んています。またロビンフッドについてバフェット氏は、

「違法性はないし、不道徳でもないが、それをやっている人を

中心に社会を構築するのはどうかと思う」と述べました。彼は、それは

“社会のギャンブル本能を利用したものであり、立派なものではない “と述べて

います。いわゆる、株式に対する知識をもっていない参加者がゲーム感覚

でだれでも参加していることに憂慮しているようです。

バフェット氏は、同社の株式公開申請書を読むのを楽しみにしていますが

「SPACは、ここ1年から1年半の間に株式市場に参入してきたカジノグループの中で、

非常に重要な位置を占めるようになった」と述べています。

また側近のマンガー氏は、「深く間違っている」「あんなものが文明人や

良識ある市民からの投資を招いたことは神がかり的だ」と述べています。

まとめ

ロビンフッドが、とくに若者や資金のない人たちに株式市場への

参加の壁を低くしたことに違いはないですが、ロビンフッド側の

反対意見として、「平均的なアメリカ人がウォール街のテーブルに

座ることを望まない古参の人たちがいるので、彼らが批判している」と

ロビンフッドはメールで声明を発表しています。。

市場の未来は多様で、より多くの教育を受け、平等にする力を持つ

魅力的なテクノロジーによって推進される、と彼らは述べており

この未来と変化の敵はたいてい、過去に豊富な特権を享受し、これらの

特権が破壊されることを望んでいない人々であると反論しています。

この論争は、どちらのサイドも正論に聞こえますが、結論は、

このヒートアップしている市場の結果がどちらに転ぶかに

かかっているように思われます。

 

 

 

 

 

 

プロフィール


Yoshi

こんにちは、Yoshiと申します。
約20年に及ぶ外資系銀行でのトレード経験を活かして金融情報を独自の視点で発信しています。FX市場に携わって約20年経ちますが、現在は他の金融市場(株式、コモディティ、暗号通貨)の関連性を含めて独自目線で情報提供しています。
主な資格:
米国公認会計士合格(ワシントン州)
お仕事依頼などの連絡先:
問い合わせフォームをご利用ください。

無料メールマガジン

無料メールマガジン購読

* 記入事項



/

( mm / dd )
Email Format


FX口座・ツールランキング
株式会社DMM.com証券
最少額証拠金で取引可能だから初心者でも安心!
外為オンライン
外国為替証拠金取引の外為オンライン
他業者の10分の1の取引単位で初心者の方が安心して始めやすく、同時に今キャッシュバックキャンペーン中は嬉しいです!
「トライオートFX」インヴァスト証券株式会社
トライオート
FXTFMT4
らくらくFX
FXTFはMT4を取り扱っている数少ない国内業者です。 自動取引手数料が0円という最も注目のMT4業者です!
GMOコイン
LIGHTFX
トレイダーズ証券【LIGHT FX】
FXレート

マーケット最新情報
FX NEWS
チャート