メダリオン(ルネッサンス)が2020年上位ファンドになった戦略は!
ブルムバーグによると、2020年の上位15人のヘッジファンドは
プラス38%のリターンを上げたようです。これは、ヘッジファンド全体の
平均リターン9.5%を上回り、19年の上位15人による
ファンドのリターン(25%)も超えるよちう驚異的な数字と
なっています。
メダリオンがルネッサンスを牽引
以下に示すように、3月の安値から急騰した市場の驚異的な上昇で
最大の勝者は、2020年に個人的に30億ドルを得た
タイガー・グローバルのチェイス・コールマンでしたが
注目すべき点は、ジムシモンズ「ルネッサンス・テクノロジー」
が安定して上位を維持しているところです。
ジム・シモンズがどのようにして自分の会社である
ルネッサンス・テクノロジーズと、そのプレミアファンドである
メダリオンを築いたのかを説明している著書
“The Man Who Solved the Market” (2019年)があります。
その中で、ザッカーマンがメダリオンのパフォーマンスデータを
提供していますが、年率平均リターンは驚異の63.3%です。
ドットコム・クラッシュと金融危機の間、メダリオンのリターンは
それぞれ56.6%と74.6%と影響を受けなかったことが驚異的です。
今までの実績によると、運用開始後の最初の2年間が、
最も低い年率平均リターン31.5%でした。
メダリオン(ルネッサンス)の戦略は
メダリオンの戦略には、ロングとショートの両方で何千もの
短期ポジションを継続的にオープンしてカバーすることが含まれ
ています。メダリオンの主要な投資マネージャーの1人である
ロバート・マーサーによると、メダリオンの取引の約50.75%しか
正解しなかったにもかかわらず、何百万もの取引を行った場合
、この割合で数十億ドルの利益を上げることができるという
しくみのようです。何百万もの取引に従事することは、
取引コストが重要ですが、報告されたグロスリターンが
取引コストの後であるという事実が、メダリオンの
すごさを物語っています。
メダリオンのおかげで、ブルームバーグの億万長者インデックス
の推計によると、シモンズは現在も会社の50%の株式を所有しており、
その純資産は155億ドルに達しているようです。
チェース・コールマンが2020年のトップに
チェース・コールマン氏(タイガーグローバル)が2020年の
トップになっています。彼のファンドは、Zoom、Peloton、JD.comに
かなりの株式を保有した後、48%のリターンを得ており、これは
パンデミックにほぼ完全に対応したポートフォリオとなっています。
チェース・コールマン氏の経歴と取引手法は
ジュリアン・ロバートソン氏のタイガー・マネジメントで
テクノロジーアナリストとしてキャリアを開始しました。
コールマン氏のタイガー・グローバルは、テクノロジー企業に
多く投資していいます。
まとめ
なにかと話題になる、ジムシモンズ氏が率いる
ルネッサンスですが、けん引役となっているのが
何年も高パフォーマンスをあげている「メダリオン」
のようです。ルネッサンスはクオンツファンドとして
有名ですが、数学的手法を用いて、膨大な数の銘柄の
ロングショートを築いて、ものすごい数の短期的な取引
を繰り返すことによって、結果勝利しているという
伝説的なファンドですが、2020年のコロナ渦に
おいても、好調を維持したようです。