
SPDRS&P500ETFの上昇によって為替ドル円の見通しはどうなる?
ここ最近米国株式ETFに対する投資家の需要が大幅に
増加しています。1月に投資家は、株式市場の上昇に
追いかけて買わなかったようでしたが、2月にはいると
確かに投資家が追っていたようです。
実際には2月に投資家たちは米国上場ETFに220億ドル
の資金と投じ、上場ETF資産合計は3兆7500億ドルと
なっています。
好調なETFとはなに?
最新のデータによると、S&P500が上昇したため、
米国株式ETFは先月130億ドル以上の純利益をうみだしています。
トレーダーから人気が集まっているSPDRs&p500ETFなどの
ファンドや、Vangaurd Real Estate ETFや低ボラティリティ
にフォーカスしたiShares Edge MSCI Min Vol U.S.A. ETF(USMV)
などのファンドに人気が集まっています。
2月の世界的な株式ETFの動きは10億ドルの増加に留まりましたが
外国株式への需要、特に新興市場株式ETFへの投資需要は
今年にはいって引き続き強いです。
ISharesコアMSCI新興市場ETF(IEMG)の今年に入ってからの
資産増価額は第一位となっており、またiSharesMSCI新興市場ETF(EEM)
やVangaurdFTSE新興市場市場ETF(VWO)もまた、2月に
一時期パフォーマンスの一部悪化が見られたにもかかわらず好調な
投資流入が見られています。
好調なETFの背景は
債券ファンドについては、FRBがハト派的な金融政策を
示唆したことで、債券券ETFに対する需要が引く、先月だけで
90億ドルの資産増加が見られています。
注目にあたいするのは、投資家が、短期債ETF、たとえば
iShares Short Treasury Bond ETF(SHV),
Vanguard Short Term ETF(BSV)から資金を移動させて
7ー10年の米国債ETF(IEF)への資金を追加させる
動きがさらに強まっていることです。
ここで、特徴的なのは、すでに市場は今年後半の利下げ
を織り込みにいこうとしていることです。
したがって、長いデュレーションの債券ファンドにも
買いが集まってきやすい状態となっており、また
株式ファンドにおいては、利上げの心配がなくなった
ために、より資金が集まるという、リスクオンの市場の
特徴をあらわしているようです。
為替ドル円への影響と見通しは
このようなETFが好調な背景といえばなんといっても
FRBが金利政策を変更してきたことが、大きいです。
FRBが利上げ政策にブレーキをかけたことで
株式市場を中心に好転しはじめたのです。
リスクオンの市場となると株式ファンドには
資金が入りやすくなりSPDRはETFの投資家に
とって絶好の投資先のように見えます。
利上げを休止したことでドル円にとってはドルの下落
要因のようにも見えますが、実はドル円はリスクオンか
リスクオフかに左右されることが多く、円はファイナンス
通貨として円安になりやすい状況になります。
現状のこの強気の市場がしばらく続く可能性がたかく
ドル円の膠着状態ながらも、しっかりとドルは上昇基調
にあるようです。