LPL Research:S&P500の上昇(メルトアップ)は2023年春以降も続くのか!?
今月は、短い時間の中で、株価は様々な状況に見舞われましたが、
それでも変わらなかったのは、市場の回復力でした。S&P500は、
3月30日現在、2.0%の上昇で月末を迎えている。おそらく、
春の楽観主義が、月内の高値から5%近く下落した指数の回復を
助けたと思われます。2008年以来最大規模の2つの銀行破綻、
クレディ・スイスの破綻、連邦準備制度理事会の25bpの追加利上げ、
そして金利変動は、今月、株価がクリアすべき高いハードルでした。
このような背景から、多くのボラティリティと見出しが出回りましたが
季節性パターンが優勢となり、株価は後半戦のアウトパフォーム
という以前のシナリオを踏襲したかたちとなりました。
(出典:LPL Research)
https://lplresearch.com/2023/03/31/can-the-spring-melt-up-continue/
春のメルトアップが続くか?
4月の季節性トレンドは、来月も買い圧力が続く可能性を示唆しています。
1950年以降、S&P500の4月の平均リターンは1.5%、中央値は1.2%と
なっています。また、同指数は71%の確率でプラスに転じており、
これは暦の上では2番目に高いプラス率となっています。
3月とは異なり、4月の過去のリターン推移は月の前半が好調であることを
示しています。最初の12取引日において、S&P500は歴史的に
1.4%上昇し、その月の上昇の大部分を占めています。
12月の低位指標
3月末は、S&P500が今年の第1四半期を終了したことを意味しますが
3月30日現在、S&P500は5%以上上昇し、最も重要なこ
とは、12月終値の安値3,783を下回っていないことで、
12月安値指標で強気シグナルを発信しています。この指標は、1970年代に
アナリストでフォーブスのライターでもあるルシアン・フーパーが考案したものです。
彼は、市場が翌年の第1四半期中に12月の安値を更新するたびに、
その年の残りの期間、株式にとって不吉な兆候であることを観察しました。
一方、今年のように第1四半期に12月の安値を上回った場合は、
市場にとって強気のサインとなる見方です。
上表に示すように、12月安値の指標は素晴らしい実績を持っています。
S&P500が第1四半期に12月の安値を上回った年の平均年間リターンは
18.5%で、94%の年がプラスに転じている。S&P500が第1四半期に
12月の安値を下回った場合、平均年間リターンは0.4%に留まり、
プラスになった年は53%に過ぎません。
まとめ
以上、LLPリサーチでは、春以降メルトアップが続く理由について
過去のパターンから、強気を維持しているようです。
一番強いテクニカル的な根拠は、第1四半期が昨年の12月の安値を
下回らなかったことで、春以降もS&P500の上昇傾向が続くとの
の見方のようです。
参考になればと思います。