IMF資金増強

今回のG20でIMFの資金増強が目標額に達したとのこと。４０００億ドルの目標額に対して
４３００億ドルの拠出が見込める見通し。日本は率先して６００億ドルの拠出を表明し
これに大きく貢献したと一応評価されています。
いちおうこれは欧州危機安定化、円高阻止のためのものですが、財政が逼迫している日本が
なぜこんなに気前よくだせるのか不思議に思います。実はこれは外為特会の勘定で、ご存知
のように為替介入して、含み損を膨大に抱えている特別会計です。
そのほとんどは米国債での運用ですが、これも大きなリスクであり、IMF融資となれば損失を
確定させないまま維持できる絶好の投資先といえそうです。これだとアメリカも賛同しやすく
今回は国際的にアピールもできたし、日本にしては珍しく政治的にうまくいったと安住大臣
筆頭に思っているのではないでしょうか。
だがしかし、この勘定は30兆円を超える為替含み損を抱えた見えない財布の役目をなしています。
この額で欧州が沈静化するのか。スペイン、イタリアの規模を考えれば１兆ドルでも足りない
と言われてます。
とはいえ、ユーロ円相場は先週の流れを引き継いでまだしばらくは下値が固そうです。短期レンジ
取引で攻めたほうがいいかもしれません。
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