iシェアーズモーゲージ担保証券ETFが人気の理由と為替ドル円への影響は?
現在アメリカの投資家の間では。モーゲージ担保証券(MBS)
ファンドへの投資が集まっているようです。
FRBが金利引き上げにブレーキをかけはじめたことで、
利回りに飢えた投資家たちは米国債単体よりもより
高い利回りを提供している債券投資に興味をもっている
ようです。
とくにiシェアーズのMBSに人気が集まっているようでが
その背景について紹介してみたいと思います。
iシェアーズMBSが買われる背景は
政府機関が保証するモーゲージ担保証券に投資する
155億ドルの iShares MBS ETF(MBB)に今年にはって31億ドルの
純資金増がおこりました。過去の年初来流入額のなかで3番目に
高い流入額を記録しています。
なぜモーゲージ担保初見はこんなに人気なのか?と
いえば、それは新規に投資する人たちににとっては、
他の債券投資ようりもかなり高い利回りを提供している
ことにあります。たとえば、MBSは現在、米国債関連の
ETF利回りの平均が2.43%に対して、MBBは現状3.73%
の利回りを提供しています。
さらに、MBSは他の債券商品に比べて、リスクを調整した後
の利回りが高です。その利回りは年初来でMBBが0.78%、
一方米国債ETFのリスク調整後の利回りは、
同じ期間で0.39%となっています。
バンガードMBSと比較すると
最も古くて最大のモーゲージ担保証券ETFであるMBBは、
競争相手であるバンガードモーゲージ担保証券ETF(VMBS)
の約2倍の規模となります。
両方ともよく似たファンドであるが流動性にも富んだファンド
ですが、MBBは平均して日々1億52百万ドルトレードされている、
一方VMBSは4千万ドルです。そしてVMBSのスプレッドが
0.02%に対し、MBBのスプレッドは0.01%です。
この2つのファンドの最も大きな違いはコストです。
MBBが0.09%のコスト率で、MBBはVMBSよりも2ベーシス割高に
なっています。したがって長期に保有している投資家にとって
このコストはダメージになるかもしれません。
それでも、iシェアーズMBBの十分な流動性は魅力的であり、
特に金利の影響について短期的なトレードをしている投資家にとって
はiシェアーズMBBは理想的なトレーディング商品であり
実際投資家が現在頻繁に行なっている投資対象となっています。
為替ドル円への影響は
FRBが利上げ政策をストップさせたことで、市場はのきなみ
リスクオンの風潮が高まっています。その結果として
MBSへの投資も高い金利を求めてつよまっているのです。
そのようなリスクオンの環境下では、ドル円はドル高円安に
なりやすい地合いとなり、安定していてしかも高めの金利商品
に集中する傾向にあります。
ドル円相場は、心理線となっていた110円をあっさりクリア
したので、テクニカル的にもドルの押し目買いが入りやすい
展開が続くと思われます。