HKEX香港証券取引所がデュアルカウンターで人民元を採用したことによる影響は
香港上場株２０銘柄がyuan人民元で価格設定されたことにより
中国通貨が世界金融にさらなる後押しを与えることになるのでは、
と話題となっています。
アリババとテンセントは人民元と米ドルに固定されている
香港ドルの両方で取引される株式の一つとなります。
ロイター通信によると、いわゆるデュアルカウンター
モデルプログラムの下、香港証券取引所（HKEX）は
人民元を保有する海外投資家、そして最終的には
中国本土の投資家を引きつけたいと考えているようです。
デュアルカウンター採用の影響は
西側諸国の制裁によって世界の金融システムから
ほぼ締め出されて以来、中国通貨に大きく依存している
ロシアなどの国々で人民元を保有している投資家も、
潜在的な参加者となる可能性があります。
HKEXはまた、両通貨間の価格差を最小限に抑えること
を目的としたマーケットメーカープログラムを
開始する予定です。
投資家は、最近大幅な変動が見られる香港ドル
または人民元を使用して取引することを選択できます。
そのため、人民元で取引する投資家は両替コストや
ヘッジコストを制限できる可能性があります。
人民元のグローバル化影響は
実際、新型コロナウイルス感染症後の経済回復が
期待外れとなる中、人民元は対米ドルで１１月以来の
安値となっています。 そして、国際決済銀行の別の
通貨バスケットに対する実質実効為替レートに基づくと、
人民元は実際には2014年以来の最低水準にあります。
香港の新たな貿易プログラムは、中国政府が人民元を
国際化し、世界舞台での米ドルの支配に挑戦しようと
している中で導入されました。
例えば、中国とブラジルは今年初め、国際貿易、特に
一次産品の主要通貨である米ドルを回避し、自国の通貨で
貿易を行うことで合意しました。
一方、アルゼンチンも中国からの輸入品の代金を
米ドルではなく人民元で支払うと表明しており、
中国政府は中東諸国に原油価格をドルではなく
人民元で購入させようとしています。
まとめ
HKEXが人民元とドルとのデュアルカウンターを採用
することによって、香港証券取引所の活性化と同時に
人民元の国際化を図ってのことのようです。
今年、中国株の停滞が目立っている中、この方策が
起死回生の対策となるか、また人民元の国際化に
一役買うかどうか注目したいと思います。
Yoshi
こんにちは、Yoshiと申します。
約２０年に及ぶ外資系銀行でのトレード経験を活かして金融情報を独自の視点で発信しています。FX市場に携わって約２０年経ちますが、現在は他の金融市場（株式、コモディティ、暗号通貨）の関連性を含めて独自目線で情報提供しています。
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米国公認会計士合格（ワシントン州）
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