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SPAC(特別買収会社)のIPOとは?ゴールドマンがバブルに達していると警告する理由は!

今回は、米国で流行っているSPACという買収目的会社に

ついて調べてみました。

2020年の注目すべき動きとして、SPACの残高が信用・住宅バブルが崩壊する

直前の2007年と比較されるようになったことです。

ブランクチェックカンパニー(SPAC)の発行が記録的に急増しました。

SPACバブルを定量化して比べると、今年の最初の10ヶ月間に、

SPAC企業による新規株式公開で610億ドルという記録的な資金が

調達されています。

SPACはコロナの影響もあり、アメリカでは盛り上がりを

見せているのです。

SPACとはなに?

SPACはIPO(新規上場)の際に用いられる手法です。

SPACとはSpecial Purpose Acquisition Companyの略で、日本語では

特別買収目的会社となります。

SPACは一般的な会社とは異なり、買収を目的に設立された会社です。

そのため、SPAC自体では事業を行なわず、あくまでも買収を目的として

つくられた会社です。

まず設立者は自己資本を投入してSPACを立ち上げますが

これが会社の資産となります。そして投資家から資金を集め、上場します。

その後、買収する企業を探し、買収を行うプロセスをとります。

そして、SPACと買収された企業が合併することにより、事業を営む

被買収企業が存続会社となり、上場会社となります。

では、そうしてSPACに資金が集まるのか?という疑問についてですが

1つ目の理由は、SPACの設立者が大企業の元経営幹部であったり

著名投資家であるなど一定のネームバリューがある人物が多いことから

投資家にとってなじみのある人間が買収するということで、投資家

の注目を受けやすいということがいえます。

そしてもうひとつの理由は、買収が進まなかった場合でも投資資金が

返還されるしくみがあります。

これがなんといっても大きいと思います。

SPACでは買収が進まない場合でも通常2年程度で金利をつけて

投資資金を返還するため、金融緩和で余っているマネーの行き先と

なっているのです。

ゴールドマンが現在のSPACはバブルと指摘?

ブルームバーグのデータによると、2020年に米国の取引所にある

166のSPACが調達する資金は、昨年のこの時点での38社の7倍近く

になっています。実際、今年の総額610億ドルは、過去のすべての

年を合わせた720億ドルの調達額に近づいているとデータは示しています。

SPACは、10月にピークを打っているように見えます。

SPACは白紙申告をするのですが、170億ドルの記録的なIPOを調達し、

4ヶ月連続で100億ドルを突破してきました。さらに多くのSPACが

上場に先立ってSECに書類を提出しているようです。

ブルームバーグとのインタビューで、ゴールドマンの米国特別目的買収会社の

責任者であるオリンピア・マクナーニー氏は、米国のSPAC市場を「おそらく熱狂的すぎる」

と評しています。今後は市場がより選択的になると、市場は予想しているようです。

SPACのメリットは

買収される企業には、資金調達ができることと、SPACでのIPOは比較的早く済む

というメリットがあります。

既存のIPOでは審査の際の条件が厳しかったり、審査に時間がかかるなど

スタートアップ企業にとって障害がいくつかありましたが、SPACをつかう

その時間と手続きのハードルが省かれるメリットがあります。

さらに最近では、コロナの影響によってIPOが難しくなってしまう

ケースもありましたが、SPACに買収されれば、まとまった額の資金調達が

できると同時に、IPOのプロセスを短期間で終えることができます。

また、SPACは個人投資家にとっても、魅力的といわれています。

なぜならば、未公開株式(プライベートエクイティ)に少額で投資できる

というメリットがあるからです。

従来、未公開株式には機関投資家や富裕層などの限られた投資家しか

アクセスすることができないという、デメリットがありましたが

個人投資家が、少額で参入できるというメリットがあります。

SPACはバブルに達した?

最近では、市場関係者のあいだで、SPACはバブルに達したと

指摘する声も出てきています。

SPACの陶酔感が和らぐと予想している理由の一つは、投資家が

SPACへの資本配分を増やすことで、一部の投資家がブランクチェック企業への

エクスポージャーを管理する機能が限界に達してしまったとの声が

あります。

もうひとつのSPACの盛り上がりがピークに達しそうな理由は、

データによれば、10月の上場銘柄の60%が売り出し価格以下で

取引されていることです。SPACはもはや一攫千金のスキームでは

なくなった指摘する市場参加者の声が大きくなっています。

最近発売されたSPAC ETFも低迷している値動きをしています。

まとめ

最近では日本でも米国株が人気なので、SPACへ投資する

日本の投資家も注目していますが、ただ米国では、2020年になって

コロナの影響もあり、需要と供給のバランスが崩れているという

指摘もでてきていることも事実のようです。

日本では現在、SPACを用いた上場は行われていませんが、

アメリカでの高まりを見て、近い将来日本でもSPACが可能になるかも

しれません。

しかし、投資家からの観点からみれば、世の中の夢のようなスタートアップ

企業がそんなにたくさんあるのか、見極める必要も出てきている

感もあるようです。

 

 

プロフィール


Yoshi

こんにちは、Yoshiと申します。
約20年に及ぶ外資系銀行でのトレード経験を活かして金融情報を独自の視点で発信しています。FX市場に携わって約20年経ちますが、現在は他の金融市場(株式、コモディティ、暗号通貨)の関連性を含めて独自目線で情報提供しています。
主な資格:
米国公認会計士合格(ワシントン州)
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