
FRBバランスシート縮小計画の内容はどんなものなのか?
5月のFOMC議事録が公開されましたが、そこで
最も注目されたのが、年内に保有債券の再投資を終了すること
について具体的に議論されたことです。
年内にFEDの大多数のメンバーは年内にテーパリングを開始
することに賛成したようです。
バランスシート縮小計画の内容は?
具体的内容については、償還額の上限を設定し、その上限
を超える額について再投資する計画です。
いわゆるキャップを設けて、そのキャップが上がると
償還額も増えるという仕組みです。
逆にそのキャップが減れば、償還額も減り、バランスシート
の縮小にブレーキがかかるしくみになります。
現計画では、このキャップは3ヶ月ごとに見直す計画
であり、市場参加者にとっては、事前にわかりやすい
運営で、FEDが限りなく、ゆっくりと市場にインパクト
を与えない方法を選択しているようです。
再投資債券配分については、現在と同じように
同じ配分率で再投資していくようです。
ようするに、キャップを超える部分について、再投資しますが
その債券投資期間の配分は、残高に対して同じ配分率を
適用するというのが大方の見方です。
与える影響は?
このやり方であれば、市場への影響は、限りなく
少ないと思われます。
なぜならば、事前報告とまた縮小ペースも変更
できるしくみになっているからです。
金融政策というよりは、金融調節に近い感覚で、
これで、ドルが上昇することも考えにくいです。
実際にアメリカの長期金利は、この発表の後
低下傾向にあります。