FRBタルーロ理事の辞任により米国金融規制緩和はどうなる?
タルーロ氏がこの4月に辞任の意向を示しました。
タルーロ氏の辞任によって、FRB理事(定員7人)
の空席は3となります。金融政策に関するトランプ氏の
考えは不明ですが、過度な銀行規制が融資を妨げ、
経済に悪影響を及ぼしていると考えていることは
明らかです。
タルーロ氏は銀行規制推進派
タルーロ氏は銀行に対する自己資本強化の義務付けを
推進してきた中心人物です。
タルーロ氏は米銀の自己資本要件について、国際的に
合意された最低基準を上回る水準にすることを強く求め、
他国がこれに続くことを期待していました。国家経済会議(NEC)
の委員長を務めるゲーリー・コーン氏は先ごろ、自己資本に
関しては米銀は欧州の銀行に「はるかに」差をつけている
と不満を漏らし、タルーロ氏の考えに反対しているようでした。
自己資本比率の引き上げの見返りに、幅広い銀行規制を
免除するというジェブ・ヘンサーリング下院議員の提案に
ついて、銀行がより安全な流動資産をリクスの高い資産と
交換するのを促すことになるとして反対していました。
コーン氏の主導権となる
タルーロ氏が辞任すれば、コーン氏やヘンサーリング氏
などは独自の規制の枠組みを今までより自由に設ける
ことができそうです。
タルーロ氏の辞任によって、今迄積み上げてきたFRB
の銀行規制の枠組みから、よりトランプ色の強い
金融規制緩和に向かっていきそうです。