EU首脳会談では対ロシアの追加制裁を示唆。
ロシア兵のウクライナ侵入に対して、30日に緊急EU首脳会談
が開かれました。
ここで決定されたことは、ロシアはウクライナに対しての介入を縮小
する明確な措置がとられなければ、さらなるロシアに対しての追加
制裁を来週にも決定することです。
EUのファンロンパイ大統領は、ロシアの軍事侵入に対してそれ相応の
高い代償を払わさせるとの声明を発表しましたが、具体的には、まだ
決まっていないそうです。
ロシアと経済的つながりが強いドイツメルケル首相も対ロシアの追加制裁
は避けられないとの、コメントを残しています。
ウクライナのポロシェンコ大統領は、ロシアに対しての和平計画を策定
していることを明らかにしていますが、このままだと”後戻りできない状況
になる”との本格的なロシアとの戦闘をも想像させるような発言をして
います。
ロシアに対する経済的制裁は、その効果自体があまり明確でなく、また
他のEU諸国はロシアに対するエネルギー依存度が高いがために
積極的でないとの背景があります。
また言動を使いわけるプーチン大統領に対して、追加制裁自体が効力
を得るのかどうか疑問にのこるところです。
また現在ロシアがおこなっている農産物の輸入禁止でEUの農産物が価格
崩れしはじている現象もあり、EUにダメージがブーメランのようにかえって
くる悪循環に陥っています。
こうした背景を考えると、どうにも止まらないロシアに対しての次なるステージ
ウクライナに対する軍事支援が想定されてくるのではないかと懸念がもちあが
ってきます。
新たににEU大統領に就任するポーランドのドナルド・ツゥスク氏、イギリスの
キャメロン首相、メルケル首相、フランス オランド大統領そしてオバマ大統領
が来週行われるNATO首脳会談でどういう結論をだすかが焦点です。
いまのところ軍事介入は否定していますが、このまま侵入がエスカレートし続けれ
ば、その示唆も排除できない段階にはいっているようです。