ECBのターゲットLTROスタートしたものの。
ECBがアナウンスしていた
長期資金供給オペ、TLTROが18日
に実施した初回では、かなり低調
な滑り出しとなりました。
初回と12月の実施でECBは約4000
億ユーロを想定していますが、
蓋を開けてみれば、初回はたったの
826億ユーロの落札となりました。
現在、ユーロ圏の銀行ではストレス
テストを実施しているので、今回の
入札を見送った銀行が多かったと
いわれています。
12月の実施では、多くの銀行が参加する
ことが期待されていますが、ECBが
目標としている2012年のバランス規模
に戻すという草案には程遠い状況が
続いています。
現在のECBのバランスシートの規模は
2012年ピークの半分、年初からも
12.3%縮小しています。
金額でいうと、ECBのバランスシートの
規模が現時点で、2兆ユーロ、FRBは
債券購入を縮小しているにも関わらず
現時点で4兆4000億ドルに膨らんで
います。
ユーロ圏の金融システムは米国と違って
資本市場よりも銀行により依存して
いるために、ECBは外部の力に依存
せざるを得ないともいわれています。
今後予定しているカバードボンド、
ABSの購入が思うように拡大しなけれ
ば、ECBは別の手段、いわゆる量的
緩和を模索せざるを得ない状況に
追い込まれかもしれません。
ただこれには、ドイツを中心とした
反発の障壁が高いと思われます。