ECBとドイツの考え方の隔たりは依然大きい。
ドイツが2015年の国債発行が
ゼロになると発表しました。
ドイツは低成長ながらも失業率
が比較的低く、税収が安定して
いることが大きく寄与している
ようです。
もうひとつは、ここ最近の国債の
利回りの急低下で債務コストが
減少していることも寄与しています。
そこで表面化してきたのは、ECBの
ドラキ総裁との見解の違いです。
メルケル首相は改めてユーロ圏に対して
財政規律の堅持と脆弱な経済支援の
ためには改革の必要性を訴えています。
この点は、ジャクソンホールでの
ドラキ総裁の発言内容とは180度
異なっています。
ECBは、財政政策の転換を求めて
いるのに対して、ドイツは依然として
財政規律を守ることの必要性を
主張しています。
ドイツの来年の国債発行額がゼロと
なるというのは、この違いを象徴
しているかのうように見えます。
現在ECBが直面している次の課題、
国債購入の量的緩和に踏み切れる
かどうかには、ドイツとの間に高い
ハードルが依然あるようです。