ECBが購入するというカバードボンドとは。
昨日のECB理事会をうけてのユーロの
反応は年に何回かの大きな動きとなり
した。
内容よりも、タイミングに反応する結果
となったと思います。
その内容の中で、カバードボンドの購入
という新たな購入計画が発表されました。
そこで、カバードボンドとはなにか、
ここで解説したいと思います。
カバードボンドとは、担保付き社債を
意味します。
信用力の高い担保、住宅担保ローンや
公共機関向け貸付債権で構成される
裏付けプール及びカバードボンドの
発行体(とくに金融機関など)の両方
にリコースできる債券です。
あのサブプライム問題で発端となった
ABSとはちがって、オリジネーターの
バランスシートから切り離されないので
一種の担保権付きで発行される債券
です。
カバードボンドにはおもに二種類あって
ドイツのファンドブリーフに代表される
特別な法律のもとで発行されるものと
一般法の範疇で契約に基づきつくられる
ストラクチャードカバードボンドがあり
ます。
またレジスタードカバードボンドは、
登録債プログラムに基づき発行される
もので貸付債権として扱われるため
時価評価の必要がないため、需要が
たかくなっています。
またカバードボンドは自己資本規制に
おいても優遇をうけている点もメリット
です。
いちばんのポイントは、カバードボンドは
オリジネーターのバランスシートに
維持されるため、適切な審査や管理の
もとにおかれる点と、投資家にとって
みれば、オリジネーターとSPV両方に
遡及権をもつことから信用力の高い
債券といわれています。
あのサブプライム危機の時でも、
カバードボンドが比較的安定していた
理由がそこにあります。
すでに銀行の資金調達手段としても
安定しているカバードボンドを今更
ECBが買うことの意味がよくわかり
ません。
とにかくECBがデフレ脱却に向けて
アクションを起こしているのだという
発信だと思います。