DXY指数(ドルインデックス)が上昇している理由はカドローNEC委員長?ドル円はダブルボトムを形成!
アメリカの有名政治中心の新聞であるPoliticoが
トランプ政権のナバロー氏がトランプ大統領に
ドル安を誘導する提案をしていると伝えられていました。
ところが、カドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、
トランプ政権は為替介入によるドル安誘導は行わないと明言しています。
カドロー氏はインタビューで「ちょうどこの1週間、大統領や経済関係者らが
出席した会合で、われわれはいかなる為替介入(の可能性)も排除した」
と語っています。
ドル売り介入の噂の背景は
実際にこの一か月、アメリカ当局はドル売り介入を実施するのでは
ないかとの噂が流れていました。それはFRBが利下げに転換する
方針に変わったことに続いて、ドルの通貨安誘導を行おうとしている
との分析がバンクオブアメリカのアナリストなどドル安見通し
を出す分析も数多くみられました。
その根拠として、トランプ大統領の7月3日のツイッターも
あげられます。そこでは
「中国やヨーロッパは、自国通貨を操作して下落させることによって、
短期的かつ一時的な貿易上の優位性を得ようとしていることだ」と述べて
ドル安誘導も現実視されるような展開になっていました。
ドル高に転換した理由はカドローNEC委員長発言
ところが、ここ最近の動きはドル高に転換しています。
米政治メディアのポリティコによると、ナバロ大統領補佐官が
トランプ大統領に対し、通商交渉で中国に圧力をかけるため
のドル安誘導に関して提案したが、即座に拒否されたと
伝えられています。
そしてここ最近のドル高に追い打ちをかけたのが
カドロー氏の発言です。
カドロー氏は「大統領がドル安を求めているという主張には同意しない」
とした上で大統領は安定的なドルを求めているとコメントしています。
(チャート:Zero Hedgeより)
トランプ大統領は記者団に対し、ドルは非常に強く、ユーロはあまり上げて
いないと指摘いますそして人民元については、非常に安いと述べています。
ドル円はダブルボトムを形成!
(チャート:楽天証券より)
ここ3か月のドル円のチャートを見てみると、ここ数日のドル高で
下値圏でダブルボトムを形成したようにみえます。
これが示唆しているのは、ドルは底固めしたということを示唆します。
ドル円はここ数か月レンジ的な動きをしていましたが、この
フォーメーションを見ると、ドル高に転換するサインなのかも
しれません。背景にはなんといっても、やはり金利差があります。
ドルが利下げに転化したとしても、ドルと円の間では絶対的な金利差が
あります。やはり安定しているドルをもつことのほうが安心である
という心理が根底にあるようです。
まとめ
DXY(ドルインデックス)は過去1年間で約3.5%上昇しています。
このどるインデックスはこの日2カ月ぶりの高値を付け、
約2年ぶりの水準に迫っています。ドル自体が強いトレンドを形成
しつつあるなかで、ドル円相場も今後これに追随していくのではない
かと考えます。