
このビットコイン上昇は金価格の代替となりえるのか?大手ウェルスUBSの見解は!?
若い世代を中心にビットコインへの投資が活発化しています。
そして2020年の半ばからは、若い世代だけでなく、機関投資家
のこのトレンドに追随するようになってきました。
このビットコインの価格については、金の代替にも
なりえるとの意見もあり、その金に追随するように2020年は
ビットコイン価格は上昇してきました。
しかしながら、その動きに対して警鐘をならす意見もでて
きました。
そこで、今回は、このビットコインと金価格についての
見解を紹介してみたいと思います。
ビットコイン高騰の背景は
民間の富裕層のほとんどは、金の延べ棒とコインを介して金を保有しています。
中央銀行が保有しているものを除くと、この額は、42,600トン、金ETFを含めると
その額は2.7兆ドルにもなります。これを純粋にビットコインの市場に当てはめると
現在6000億ドルのビットコインの時価総額は、ここからほぼ4.5倍に
上昇するという論理があります。この論理に当てはめて、ビットコインが
金の代替となるとの論理をもっている投資家は、理論上のビットコイン価格は
146kドルとなり、まだ上昇する余地があるとの見方を示しています。
すなわち、金ETFや現物の金価格まで到達するには、まだ上昇余地がある
という見方です。
ビットコインと金価格の関連性は
しかしこれは理論的な論理に過ぎません。ビットコインへの本格的な投資が行われる前に、
ボラティリティが収束し、金のボラティリティと同じようなレベルで
取引される必要があるという論理もあります。ファンドマネージャーは、各資産の
ボラティリティに応じて資金を配分する必要があります。ビットコインの
ボラティリティが金のボラティリティに収束するのは、このビットコイン価格
は高すぎるという意見です。
その背景となっているのは、ビットコインの1-2か月ビットコインの平均ボラティリティ
は約85%です。一方で金の1-2ヶ月目の平均ボラティリティは約18%です。
この論理よれば、ビットコインのほうが金よりも約4.7倍高いということになります。
この4.7倍をビットコインの市場規模6,000億ドルに適用すると、ビットコインの現在
の価格は、行くところまで到達しているという論理になります。
しかもほとんどの人がダウンサイドのボラティリティを管理する
方法の手がかりを持っていないことが、リスクであるとの意見があります。
これが「ダイナミックでないビットコインファン」にとって最大の「リスク」
であると考えています。
UBSウェルスの見解は
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントは、仮想通貨への投資資金がゼロになる
危険性を警告しています。
UBSウェルスは、当局の規制強化と各国中央銀行自身がデジタル通貨を発行する
動きがあるなかで、既存の仮想通貨の価値が無くなっていく、という悲観的な
見方を示しています。
UBSウェルスは、短期的な上昇があり得るが、長期的には、仮想通貨市場が
リスクに直面しているとの見方です。
UBSウェルスの担当者は、「より優れた製品が提供される、あるいは、
規制が強化されセンチメントが一変すれば、仮想通貨価格がゼロになることを
止める材料は、ほとんどないとみている」という見方をしています。
ここ最近のビットコイン価格は下落傾向となっています。
ビットコインに対して、機関投資家の買いは確かにあるが、
忘れてはいけないのは、機関投資家もリスクを管理しなければ
ならないということです。
まとめ
ビットコインの上昇については、モメンタム戦略も背景にありました。
そのモメンタムもここ最近は陰りを示しています。
流動性の低いクリスマスと新年の週末には、方向性がなくなり
バイアスもなくなっています。
モメンタムトレーダーはブロックチェーンもファンダメンタルズも気にせず
、モメンタムを追いかけ、機械的にオペレーションをしかけてきます。
リスクなのは、最近そのモメンタムモデルはより高い位置を指していることです。
短期的には、50日移動平均線とフィボナッチ38.2%レベルで、値ごろ感の買いが
入りやすいと思われますが、その後展開として、モメンタムがどう転換するのか
が注目のポイントだと思われます。