
2020年スタートから円独歩高でドル円の今後の見通しは!?
いよいよ2020年年明けの相場となりましたが
ドル円相場は波乱の展開となり、今年のドル円相場
の波乱を予期しているのでしょうか。
2日のニューヨーク外国為替市場で円がドルに対して上昇し、
一時は昨年11月以来の高値をつけています。
株式市場は高値を更新しているので、債券高のリスクオン
のなかでの円高となっています。
2020年年明けのドル円相場は
(チャート:楽天証券)
ドル円は一時、1ドル=108円21銭と、11月4日以来の高値
をつけています。日本市場が正月休みで薄商いの中、円は
主要通貨全てに対して上昇し、円の独歩高となっています。
そして債券市場は、債券高となっています。
米10年債利回りは一時7ベーシスポイント低下の1.85%
と、昨年12月16日以来の低水準となっています。
リスクオンで円高の理由は?
普通であれば、株高の時には円安となりやすのですが
今年の年明けは、大きな円高でスタートしています。
1月は円買いに適した月であることが過去のデータで
示されています。昨年も年明けに大きな円高となりました。
グローバルな投資家は米国外で新規の投資を始めるため、
年初にドル資産を売る傾向にあり、それが1月円高説の
根拠となっています。
東京が正月休みでいない薄い市場で、投機筋が狙って
いる可能性があります。
薄い市場だと、ストップロスを狙った動きが起きやす
のが円相場です。
年の初めは円高になりやすい?
↓のグラフはここ5年間のドル円のチャートです。
見るとわかるとおり、どの年も年初は円高傾向
となっています。
(チャート:楽天証券)
昨年もお正月に一気に10円近い円高を経験し一時期
105円を一瞬割りました。
この動きは市場が薄いときにストップロスオーダーを
誘発した可能性が高いです。
そして2018年には、115円から105円までの
円高を約2か月かけて下落しています。
そして2017年も年明けから3月までで10円以上
の円高となっています。
こう見てみると、年明けから3月くらいにかけては
毎年円高になりやすくなっていることが過去の動き
からわかります。
ドル円の今後の見通しは
2020年の年明けのドル円相場は一日で約1円の
円高となっていますが、↑のチャートをみても
今年の前半はまだ円高になりやすい展開を予想
します。なぜかといえば、ドル円は昨年の後半から
じわじわと切りあがった相場を続けていましたが
年明けのこの相場でそのサポートラインが割れた
ようなチャートを形成しています。
まとめ
年明けのマーケットは米国株が最高値を更新し
そして債券市場は、米国債が利回り低下、債券高
となっています。一方で円の独歩高という、すこし
説明がつかない市場となっています。通常円高と
なるのはリスクオフの展開時であり、株式市場
が行きすぎの状況なのか見極める必要がありそうです。
ただ例年の円相場を見ても、年初はやはり円高リスク
が高いことがわかります。
テクニカル的にも、チャートの形成上ドル円は例年と
同じような円高の相場展開を示唆しています。
2020年の幕開けですが、年初は円相場に
注目です。