
12月FRB議事録要旨から読み取る2024年米国債市場への警告は!
昨年、特に後半の2ヶ月は、トレーダーたちは
早期利下げ見通しに基づいた、トレードを先行させて
いたようです。
市場は暗いメッセージではあるが、早い段階で利下げを
期待しているように見えます。2024年に想定される取引の多くが直近の
2カ月で織り込まれているため、もはやそのシナリオに基づいた
トレードには、警告が発しられている可能性があります。
12月FRB議事録要旨、利下げなお慎重
米連邦準備理事会(FRB)は3日、2023年12月12〜13日に
開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開した。
金融引き締めの早期縮小については慎重な見方がなお根強い。
素早い利下げ転換を期待する金融市場との温度差は大きいままだ。
この会合では3回連続で利上げを見送った。パウエル議長は会合後の
記者会見で、利下げの時期を議論したと説明した。
出典:日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0332K0T00C24A1000000/
2024年の米国債市場に警告?
2年債利回りは11月から12月にかけて85ベーシスポイント近く低下した。
FRBが今年基準金利を3回引き下げるつもりだという言葉を
そのまま受け取るなら、この激しい上昇相場がどこまで続くのか
疑問に思わざるを得なくなる。
曲線のさらに外側では、10年債利回りが同じ期間に100ベーシスポイント
以上低下した。 それでも、米国のインフレが急速に崩壊し、FRBが利下げに
向けて身構えていることを考慮すると、この年限は多かれ少なかれ、
あるべき方向で推移している。 しかし、期限を考えると、現在完全に評価されて
いるため、これ以上の利益を得ることは難しいと思われます。
株もほぼ同じで、株式市場は、金利がどうなるかに関係なく上昇する規範的な
動き昨年はしましたが、金利無関係な動きを永遠と続けることは
考えられません。ナスダック100は2023年の最後の2カ月間で15%以上急騰し、
火曜日の調整にもかかわらず、ハイテク株はすでにその評価額が
現在の水準よりもはるかに低いFRB金利によって割り引かれているか
のように取引されています。 したがって、バリュエーションを
ますます高めることは困難になるはずです。 S&P 500 は 11 月から
12 月にかけてそれほど活況ではありませんでしたが、公正価値が
4,632 であることを考えると、バスケットもやや過大評価されている
ように見えます。
過去 2 か月間の米国債と株式の異常な動きは、FRB の 12 月会合の議事録
要旨、重要になってくると思われます。
パウエル議長は政策担当者が利下げのスケジュールについて
話し合ったと明言しているため、トレーダーらは3月の利下げがまだ継続しているか
どうか知りたがっているようです。 ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、
3月の利下げは時期尚早かもしれないとの示唆しています。
議事録が早期利下げ見通しを覆す内容であれば、米国債の調整が継続する
可能性が高いと思われます。
参照:ZERO HEDGE
This has been the biggest two-month easing in financial conditions in history, surpassing the announcements of QE1, 2, 3, and so on. The market has priced in 136bps, or 5.5x rate cuts since the start of November. pic.twitter.com/zfldYgBBxr
— zerohedge (@zerohedge) December 27, 2023
https://www.zerohedge.com/markets/treasuries-send-out-early-message-caution-2024-trades
まとめ
今回は、12月のFRB議事録要旨を受けて、2024年米国債市場に
向けての注意すべき警告メッセージについての、ZeroHedge
の記事を参照しました。
確かに、特に昨年最終2ヶ月において、利下げを前提とした
トレードが、株、債券そして為替でも先行していたように
思われます。ドル円は、年明けから2円以上の円安、米国債
利回りも、FRB議事録を受けて上昇しています。
2024年がみんなが思っている筋書き通りに進むのか
注目したい思います。