注目の大統領選テレビ討論会でクリントン氏の圧倒的勝利で市場の反応は?
全世界が注目したとも言ってもよい、第1回のディベート
は明らかにクリントン氏の圧勝の印象をもたらし
ました。
マーケットの反応は、ダウで100ポイント以上の上昇と
ドル円の上昇がみられています。
討論でポイントになったのは
ひとつには、税制の問題でした。
トランプ氏は富裕者層への減税を訴えましたが、そこに
自身のIRSへの納税証明を提出していないことを指摘
されたことです。
会計士が調べていると、逃げにまわろうとしていましたが
公表することをコミットする形になりました。
実際は、提出できない法的な違反が存在するとクリントン陣営
は掴んでいるようです。
2つ目は、泥仕合ともなりそうな個人攻撃についてですが、
トランプ氏が、オバマ大統領について、出生の差別的発言
を繰り返していたことと、最後にはクリントン氏に対して
“She does not have the look, she does not have the stamina.”
と発言。
トランプだから許されるのかもしれませんが、普通ならアウト
です。
この発言を引き出したのはクリントン氏の勝利といっても
いいでしょう。
マーケットは安心した?
討論会直後のマーケットの反応は、日経平均が、300円以上
の上昇で、ひとまずホッとしたようです。
ロイター/イプソスの調査で、現時点で米大統領選挙が
実施された場合、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が
激戦州のフロリダ州、オハイオ州、バージニア州などを制し、
共和党候補のドナルド・トランプ氏を95%の確率で破り
当選するとの見通しが示されています。
ロイター/イプソスは世論調査のほか、さまざまなシナリオ
の下で想定される有権者の投票パターンの分析を総合。その結果、
クリントン氏の支持率はトランプ氏を6%ポイント上回っており、
19州でトランプ氏をリードしていることが分かった。これらの州
には有権者数が多く大統領選の結果を大きく左右すると考えられて
いる州のほとんどが含まれています。
調査によると、現時点で大統領選が実施されれば、クリントン氏は
少なくとも268人の選挙人を獲得、当選に必要な数に2人まで
迫るとみられています。これに対し、トランプ氏は人口が少なめの
州を多く含む少なくとも21州で勝利し、獲得選挙人の数は少なくとも
179人になるとの予想が示された。