ブノア・アモン氏の左翼系の連携でフランス大統領選は波乱～ユーロ方向感は定まらない

中道右派のフィオン氏の失速、そしてその後現れた

市場経済推進派の前経済産業デジタル相マクロン氏

の支持が上がっていましたが、ここにきてさらなる

不透明要因が台頭してきました。

フランス左派の共闘

それは、フランス大統領選挙の左派候補２人が共闘を

模索しており、実現すれば中道の候補者が決選投票への

進出を阻まれるというシナリオです。

そうなると、反ユーロを掲げる極右政党、国民戦線（ＦＮ）

のルペン党首勝利の可能性が高まる可能性が高まる

との思惑が台頭してきまいた。

その２候補は与党社会党のブノワ・アモン氏と左翼党の

ジャンリュック・メランション氏です。世論調査で

現在４位のアモン氏は17日、ラジオ局フランス・アンフォに対し、

メランション氏と協議を始めたと語りました。アモン氏はまた、

ヨーロッパエコロジー緑の党のヤニック・ジャド氏

とも統一候補について話し合ったことを明らかにしています。

マクロン氏の決戦投票進出低下する？

世論調査が示すところでは、左派候補が一本化されると

現在首位を走る市場経済支持派のマクロン前経済・産業・デジタル相

が５月７日の決選投票に進出する可能性が低下する公算がでて

きました。

決選投票はルペン氏と左派候補のいずれかとなる可能性があり、

これら候補者は誰一人として市場にとって好ましい人物とは

みなされていません。

こうなると決選投票でルペン女史が勝利する可能性が高まる

との市場の懸念が台頭しています。

選挙までユーロの方向感は出難い

このニュースをうけて、フランス国債は売られました。

一方でドイツ国債は買われ、ユーロの為替相場は

ユーロ売りの圧力も強まりました。

先週は、ECBがさらなる国債購入（QE)を検討している

とECB理事会議事録で公表され、ユーロにも安心感

も広がりましたが、方向感ででない状況はまだ続き

そうです。