フーシ派（イエメン）とスンニ派が敵対する理由とイランのシーア派との関係は！

イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアの

石油施設に攻撃したことで緊張が高まっています。

この事件をうけて、アメリカはイランが背後にあると

イランに対する報復を示唆していますが、実際に攻撃声明

をだした、イエメンのフーシ派とはどんな組織なのか

気になります。

そこで今回はフーシ派とはなんなのか、そしてその組織の

親元でもあるシーア派について調べてみました。

フーシ派とはなに？

フーシ派とは、イエメン北部を基盤とするザイード派宗教運動

が発展し、フセイン・バドルッディーン・フーシ師が中核と

なりました。2004年9月に治安当局により殺害され、「フーシ派」と

呼ばれるようになりました。フーシ派の現指導者はフセインの異母弟

であるアブドルマリク・アル・フーシです。アブドルマリクが

指導者に就いたころに現在の正式呼称に落ち着きました。

そしてこのフーシ派は2004年から2010年までイエメン軍と

断続的に戦闘を繰り返しています。そして2013年から南部に

勢力を伸ばし、2014年9月首都サヌアに侵攻、以来権限拡大を

進めてきました。2015年1月に政府の実権を完全に掌握します。

事実上のクーデターを遂げたことになります。しかし

2月にハーディー大統領が辞意を撤回したため、現在に至るまで

イエメン軍及びそれを支援するサウジアラビア主導の連合軍と

フーシ派は内戦を繰り返しているのです。

フーシ派はアメリカとイスラエルを敵対視しており、

スローガンは「神は偉大なり。アメリカに死を。イスラエルに死を。

ユダヤ教徒に呪いを。イスラムに勝利を」であり、イランとの

連携もあってイスラエルに恐怖感を与えているのです。

フーシ派とイランとの繋がりは

イスラエルのフーシ派の背後にはシーア派があると

言われています。

イスラム教にも宗派があり、おおまかに２つの宗派に

分けられます。それが「スンニ派」と「シーア派」ですが

イランはシーア派に属してます。調査によると

全世界に住むイスラム教徒の87％から90％が「スンニ派」で

、10％から13％は「シーア派」と推定されていますが、イスラム教徒

の大多数がスンニ派に属し、シーア派弾圧されているという

意識があります。サウジアラビアのシーア派住民の割合は10％から15％と

推定されていますが、シーア派大国と呼ばれるイランから、西にイラク、

そしてレバノンにシーア派の住民が分布していることから、中東の

紛争の原因がこのイスラム教の宗派の争いになっていることも事実です。

アメリカがイランを非難する理由は

イエメンのフーシ派、UAEを攻撃すると警告

ほかにもフーシ派が地上軍を出してサウジのメッカ・メジナを奪取しに来るという噂がある。https://t.co/H19frIdqnn

— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) September 20, 2019

アメリカ、とくにトランプ大統領とイスラエルとの蜜月ぶりは有名ですが

それは、イスラエルを見ると、実はユダヤ教は全体の75％だからです。

要するに宗教的な理由はアメリカは、イスラエルのユダヤ教を支持しているのです。

イスラエルの残りはイスラム教とキリスト教、さらに少数宗教などで構成されています

が、自らを「ユダヤ国家」と定義づけるネタニアフ大統領おイスラエルの政策は、

国内のイスラム教徒やキリスト教徒にとって弾圧されているとの意識もあり

治安が不安定化する要因となっています。

そして、イスラエルと敵対関係にあるイランがアメリカの外交政策にとって

も敵対関係にあり、今回のサウジアラビアのドロン爆撃もフーシ派とつながり

のあるイランが背後にいると決めつけているのが現状です。

まとめ

サウジの最大の誤算はフーシ派はサウジ本土を攻撃する能力はないと見くびっていたことだろうな。イエメンの紛争がサウジ国内に飛び火することを懸念してフーシ派を叩き、国内のシーア派を締め上げることで安定を確保するというシナリオが崩れた。これからどうするつもりなんだろう？ https://t.co/UtVGU3FmyX

— Kazuto Suzuki (@KS_1013) September 14, 2019

イエメンのフーシ派はミサイルや無人機（ドローン）攻撃を停止する意向を

表明していますが、それは、サウジ主導の連合軍が同様の措置を取ることが

条件としています。

フーシ派は１４日に起きたサウジ石油施設攻撃を巡り犯行声明を出していますが

アメリカとサウジ当局はイランが関与している事件として断定しています。

イランはこれを否定していますが、フーシ派は、すべての当該者が攻撃を停止し、

交渉に臨むべきと強調しています。

今後の展開のポイントは、トランプ大統領が報復措置に出てくるかどうですが

もしそうなれば、サウジ（アメリカ）対イランとの中東戦争に発展する

懸念もあります。