フランス大統領選挙の鍵を握るマクロン氏とはどんな人物?
マクロン氏は政権の閣僚を辞し独立系の候補として大統領
を目指す投資銀行出身で前経済相のエマニュエル・マクロン氏
の支持率が急上昇しています。
昨年4月に政治グループを結成し、8月に経済・産業・デジタル相
を辞任したマクロン氏の支持率はここ数カ月、大差をつけられ
3位にとどまっていましたが、与党・社会党を中心とする左派が
22日に実施した大統領選の統一候補を選ぶ第1回予備選で社会党内
の確執が強まっているため、世論調査に予想外の変化が生じてい
ます。そのため反移民政策を掲げる極右政党「国民戦線」の
マリーヌ・ルペン党首や中道右派候補のフランソワ・フィヨン元首相
といった最有力候補とマクロン氏の差が縮小してきています。
マクロン氏は社会党左派出身
同国の週35時間労働制を批判するほか、企業による
採用や解雇を容易にすることを主張する企業寄りの
進歩主義者であるマクロン氏は、支持を減らしつつある
左派主流勢力の出身です。
マクロン氏の人気が上昇しています。全国世論調査では、
大統領選の第1回投票でマクロン氏に投票するという回答が
1カ月で4ポイント上昇し19%に上昇しています。
マクロン氏へ投票するという有権者は21%となる見通しで、
フィヨン氏の25%やルペン氏の26%との差が一段と縮小して
います。
依然としてフィヨン氏が最有力候補
フランス大統領選挙のシナリオとしては、中道右派から
サルコジ元大統領を予備選で上回った元首相のフィヨン氏
が決選投票で反FNを組んで、最終的に当選する可能性
が高いとされています。
焦点としては、今勢いのあるマクロン氏が届くかどうかが
注目点です。