コーン氏とティラーソン氏が去った後で、漏れ伝わってくる情報や

トランプのツイート、そして関係者の会話から判断するに、

以前から約束されていた中国の知的財産権違反と産業政策に焦点を

あてたスーパー301条は、早くて今週の最初あるいは、その後

すぐに発表される可能性がありそうです。

トランプが発動するスーパー301条とは

トランプは実際の301条発表のタイミングを探っており、そのことは

いつ行われてもおかしくないことを意味します。この

発動に対する複雑な計算、分析そして省庁間の議論は完了しているよう

関税の額は現時点では決まっていないようです。商務省は、300億ドルの

輸入品に対して関税を課すこと推奨しているようですが

トランプは、劉氏の訪問時1000億ドルの貿易赤字の削減目標を

言明していることから、少なすぎるとそれを拒否しています。

関税の額が300億ドル以上となることが予想されます。

伝えられているところによると、トランプは、600億ドル以上を

求めているようです。彼自身のカナダのトルドー首相との

会話の特性からわかるように、トランプは、経済の確実性には

無関心であり、現状関係なく、新しいことをやりたがっている

ようにみえます。

 

スーパー301条の発動のタイミングは

ホワイトハウスが、代わりに劉氏の提案を取り上げて、4月に

北京に代表団を送り込む可能性もあります。もしそうならば

貿易通商301条の発表はそのミーティング後になる可能性も

あります。

トランプは、厳しい関税ペナルティをテーブルにのせることを

好み、そこから交渉を引き出そうとしているトランプが

発動時期を待てるかどうか懐疑的です。

クドロー氏がNEC委員長として承認され、その計画

を引き継ぐまで待つ可能性もありますが、トランプが

クドロー氏の意見に敬意を示すか疑問でもあります。クドロー氏の

主な役目は、トランプの政策や提案を公共の場で解釈を

加えることであって、クドロー氏の就任が発表を遅らせる

可能性は低いと思われます。

アメリカの潜在的な実行内容は何になるか？

中国のインバウンド投資への監視

米国内の既存の中国投資の精査、そして米国からの

中国投資の監視をふやしながら、米国の救済策は

中国の輸入品の幅広い分野の関税を含む可能性があり

ます。

またさらなる中国の申請者のためのビザ発行の制限の論議も

あります。ステファンミラー上級顧問らは、このオプションを

推していますが、そえはいまだ不確かのようです。

テリーブランスタッド氏らは、この意見に反対であり

トランプもまたこれについては積極的でないようです。

中国はどう反応してくるであろうか？

中国政府は一貫して、貿易制裁に対して目には目をの

アプローチをとると示唆してきてました。彼らは米国を

WTOに訴え、中国が、孤立した米国の貿易政策が対して

国際貿易システムを防衛していると主張できるように

しようと思っています。

このことは、先週上級中国当局者の会話で明らかに

なりました。このようなアプローチは、前回の中国の

鉄鋼とアルミの一方的な関税に対する対応と一致する

と思われます。

中国の主な対応は以下のものが含まれる可能性がある

米国からの購入を他の国の供給業者に移すこと。

トランプを支持する米国の地区からの製品に対して

地理的に標的にした関税をかけること。

中国で活動している米国企業を対象に、保護主義的

規制を増加する。

中国人学生のアメリカの大学へ入学人数を規制すること。

北朝鮮などの他に分野での協力を停滞させること。

などが想定されます。

中国はおそらく、他の国がアメリカに追随することを阻止し

習近平が米国の圧力に対して対抗できる決定的なリーダーなり、

中国の不公正な貿易慣行から米国の国際的貿易システム

への脅威のほうに国際的な注目をそらす、ことを追求してくる

ことが考えられます。

これら一連の攻撃は、中国がEU、日本、韓国

と意見を同じにしている鉄鋼アルミ関税によって強化される

可能性があります。

このことは、スーパー301条の発動は

当初は中国に対する共有アプローチとして想定されていた

ものだが、

アメリカの同盟国にとって経済的な外交をより

困難にするものとなるであろうと思われます。

中国の報復措置のコストは、中国に輸出している、そして中国で活動して

いる米国企業、そして結果的に中国からの輸入品に高い

コストを支払わなければならない米国消費者に最も痛手となる

ことが考えられます。

今のところトランプとキムジョンウンの会談計画や

貿易通商301条の関係についてもなにもわかっていません。

 

まとめ〜為替への影響は

結局トランプは、自分の公約を優先することが

全てであり、そこからくる矛盾には耳を傾けてよう

とはしない人物です。

そこからは、予想外のヒートアップとなる可能性も

あり、まず為替で考えられるシナリオは、中国元を

操作してくる可能性があります。

市場参加者からすれば、すなわち香港ドルが大きく

売られる可能性も否定できないと思われます。