イタリア国民投票で否決された場合のレンツィ首相の対応はどうなるのか?
12月のいちばんのイベントといってもいい
、イタリア国民投票が今週末に迫ってきました。
市場が気にしているのは、憲法改正が否決された
場合のシナリオです。
レンツィ首相は、もし否決された場合には辞意を
表明していますが、実際のところはどうなるのか
その可能性について調べてみました。
マッタレッラ大統領の判断は?
大統領は、ポピュリスト政党の五つ星運動が
これを好機とみて解散総選挙を迫り、勢力
を拡大して、ユーロ圏離脱を目指すといった
展開を警戒しています。
マッタレッラ大統領は、辞意をすぐに受理せず、
まずは上下両院の議長および各政党の党首らと
協議するとおもわれます。
数日かけて、レンツィ首相の続投か、後継の
首相候補への支持の度合いを見極める公算が
強いと言われています。
イタリア最大の問題は選挙法改正
誰が首班になるにしても、この政権のいちばんの課題は
選挙法改正です。
今の制度では、下院で得票率一番の政党が自動的に
過半数議席を握るしくみになっており、この第1党
が五つ星運動になる可能性が高くなります。
今後の焦点は、この選挙法改正ができるかどうかに
かかっているようです。
否決された場合のユーロは不安定
選挙後直ちに市場の反応は限定されるものの、選挙法改正
にむけて、多数派を築けるかどうかが今後のユーロを左右
しそうです。