
2016年の相場を左右するであろう原油産油国サウジアラビアの動向に注目
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
2016年を迎え今年がどんな年となるのか、その大きな要因と今年も
なりそうな原油相場、そして原油産油国の動向について調べてみました。
原油価格の下落のきっかけとなった要因のひとつにサウジアラビアが
米国のシェール石油生産業者から市場シェアを奪い返すために2014年に
価格戦争に踏み切ったことが大きいです。2015年、その価格競争のおかげで
原油価格は31%も下げ、1バレル=36.75ドル前後となりました。
原油価格の下落はおおむね終わったような価格に近づいていますが、
地政学的影響、金融界への影響は継続しているように見えます。
それは昨年、ジャンク債市場(シェール石油生産業者の主な資金調達源)を
かき乱しましたが、今年はそうした企業に貸し付けている銀行も打撃を受けると思われます。
世界的にも原油安はすでにロシアを深刻な景気後退に陥らせ、ベネズエラの与党、
統一社会党(PSUV)の過半数議席を失わせています。またカナダの保守党政権も
昨年敗北しました。
2016年に注目すべき国はサウジアラビアです。原油収入の急減で同国の財政赤字は
GDPの15%に達し、同国政府の対応は燃料、水道、電力の補助金を削減するという
政策をとりました。
しかし、、補助金の削減には社会的リスクを伴います。
サウジアラビアは通貨リアルをドルにペッグ(連動)させていますが、これは同国が
FRBに続いて利上げを実施せざるを得ないということを意味しています。
しかし、一般的に輸出が減少しているときは、低金利、通貨安の方が望ましいことから
ドルペッグ制の見直し、または廃止への圧力が高まる可能性があります。
同国には依然として膨大な外貨準備高(6510億ドル)があるが、2014年8月以来減
少し続けています。サウジアラビアの2年物国債の利回りは米2年物国債よりも
1.6%ポイントほど高いですが、リアルの売り圧力を抑えるのに十分な水準とは
言えないようです。
2016年はサウジアラビアの動向も注意が必要のようです。
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