銀価格と金価格の推移チャートから見える乖離による今後の市場の影響は?
市場にとって注意すべきコモディティの不吉なサインが
あります。
それは、コモディティ市場における乖離です。
銀は今年に入って今までに1%下落しました。一方でドルは3.5%下落
し金は4%の急上昇となりました。この乖離現象は、他の市場への
警告ともなりえます。
銀価格と金価格の乖離が及ぼす影響は
この金価格と銀価格のあいだの劇的な乖離は、何年かぶりの
高水準となっています。この2つ商品の乖離は、金価格が銀の82倍に
達し、この10年間の平均よりも約27%乖離した高水準と
なっています。
銀価格に対して金が強いことは、投資家がネガティブな
指標としてみています。
なぜならば、投資家は、市場が頭打ちしたときに金への投資を好み
、グローバルな経済成長や消費や弱まってきていると懸念しているとき
に銀を手離す傾向にあるからです。
↑のグラフのようにこの貴金属レシオが前回80以上になったのは
2016年の前半でその時は中国経済の停滞懸念が市場の不透明感を煽り、
2008年の時は、金融危機が起きたときでした。
投資家たちは、株式市場が不安定の最中、金への投資を趣向し、
ファンドマネジャーたちは、安全性を求めるなか、代替資産として
銀のほうには、向かっていないようです。
まとめ
金価格と銀価格の乖離比率は、↑のグラフからもわかる
とおり、歴史的にも最も高い水準にあり、その時の市場
に及ぼす影響は、結果的に株価の下落、そして為替について
は円高傾向に動いた経緯があります。
このギャップが生じているときにはリスクオフと為替では
円高に陥りやすい状況になることを警戒したほうが
よさそうな市場が続きそうです。