
鉄鉱石市場も中国によるバブル状態?ドル円105円台突入で気になるリスク・オフシナリオ
ドル円は、日本がゴールデンウィークに入っているなか、円高が止まりません。
このドル円の暴落のきっかけは先週の日銀決定会合でしたが、実は
背景にリスク・オフによる資金回帰の動きも起きていることも否定できません。
ここ数か月の相場のけん引役となっていたのは原油や鉄鉱石なでの商品市況
でしたが、鉄鉱石の値動きも高値圏で荒っぽい動きになってきています。
その背景としては、鉄鉱石の価格はかつて、世界最大級の鉱山会社と鉄鋼メーカー
の間の秘密協議で決められていたものが現在価格の決定力をもつのは
中国北東部にあるほとんど知られていない商品取引所となっています。
それは、鉄鋼から銅に至るまであらゆるモノの価格決定力が中国にシフトしている
ということです。
このシフトの原動力になっているのが中国の投資家で大連商品取引所
で取引されている鉄鉱石先物に何十億ドルもの資金を投入してきてきます。
大連の鉄鉱石先物はドル換算でニューヨーク金先物と同程度の売買高に
なっていて、投資の結果、かつて秘密クラブのように排他的だった鉄鉱石市場
に決して存在していなかったものが生まれています。
その相場が急騰している。2016年に鉄鉱石が供給過剰になるとの見通しにもかかわらず、
大連の鉄鉱石先物相場は年初来46%上昇し、鉄鉱石現物も52%上昇し、
4月21日にはトン当たり68.70ドルと15カ月ぶりの高値をつけた。週末(4月29日)には
現物は同65.20ドルで取引された。一方、大連商品取引所で取引が最も活発な先物は
同462人民元(70.36ドル)で終了しています。
投機的な熱狂がバブルとボラティリティーを生んでおり、ヘッジが困難になっている
ようです。
ここ最近の市場の楽観論を主導してきた鉄鉱石や原油価格の上昇がこのように危うい
ものであるならば、他への市場の影響も懸念されるところです。
ドル円の下落は、実は背景に危ういリスク・オフへの序章なのかもしれません。
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