豪ドルNZドル相場(AUD/NZD)のチャートと経済からみる2019年にむけての見通しは!
豪ドルNZドル相場(AUD/NZD)でみんなが注目するのは、
どのくらいの期間レンジ取引が続くかということです。
なぜならば、AUD/NZDはシステムトレード、とくに
トライオートFXトレードで注目されているからです。
このトライオートFXのコアレンジャートレードは
レンジ相場を想定したトレード手法です。
したがって、豪ドルNZドルの見通しを語るうえで欠かせない
のが、この二つの通貨の共通性とその相関関係が継続
するかどうかです。
そこで、今回は2018年も終わりに近づき、2019年の
AUD/NZD相場を予想をしてみたいと思います。
豪ドルのファンダメンタル(経済状況)は
国内要因か。オーストラリア政府の統計局が14日に発表した
第3四半期の賃金価格指数は前年比で2.3%上昇、約3年ぶりの
高い伸びを記録しました。ただ、金利見通しに影響するほどの
強さではありませんでした。
国内の経済状況は雇用と賃金とも上向き傾向にあり悪くない
状況ですが、豪ドルが今注目されている背景は中国です。
豪ドルを下支えしているのは、アメリカと中国の貿易関係の改善して
中国経済が持ちこたえることです。
アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席との間で
今月末に会談が持たれますが、ここで、長期的な貿易問題の
解決の糸口がみつかるとは到底思えない状態です。
アメリカ政府と中国政府が首脳会談に向け協議を再開していますが、
実際に両者の間の溝は深く、短期的な妥協があったとしても
来年もこの問題は尾を引くと思います。なぜならば、2019年から
はトランプは自らの大統領選への再選を目指して、貿易問題への
トーンはさらに上げてくることが考えられるからです。
中国はオーストラリアの最大の貿易相手国ですが、中国の企業や富裕層が
オーストラリアに積極的に投資しています。中国とオーストラリア
は密接に関係があり、中国が落ち込むとオーストラリアも落ち込む
と言われています。それほど、中国経済への依存度が大きいのです。
NZDのファンダメンタルズ(経済状況)は
ニュージーランド経済は、輸出入の依存度が高いのが特徴です。
かつてはオーストラリアが最大の輸出先でしたが、2013年に
中国へと変わりました。輸出全体の2割ほどが中国向けのものと
なっています。オーストラリアほどではないにしても、ニュージーランド
も中国経済に対する依存度はとても高いのです。
またニュージーランドとオーストラリアは地理的にも近いこともあり、
過去の為替チャートを照らし合わせてみるとほぼ同じような値動きをする
傾向にあります。
また、中国の人民元と豪ドルの値動きが連動している傾向にあります。
米中首脳会談で、習近平国家主席がある程度の譲歩を示せば、
短期的には、オーストラリアドルは上昇する可能性がありますが
先ほども述べたようにこれは短期的だと思います。
ただ同時にニュージーランドドルも同じように中国の影響を受ける
ので結果的にAUD/NZDは比較的にパラレルに動くことが
予想されます。
チャートからみるAUD/NZDの2019年の予想は
こちらが中長期のAUD/NZDのチャートです。
みてもわかるとおり、AUDNZDの中長期のチャートは
大きな流れでは、上下を繰り返すレンジ相場となっています。
だからトライオートFXのコアレンジャーが機能しているのです。
AUD/NZDチャートはここ1年で3度目の下値を試して
いますが、過去のパターンではそこから盛り返しています。
そこでもう少し短期のチャートをみたいと思います。
ここ3か月のチャートでは、確実にAUDNZDは下降トレンド
を形成しています。現在は1.09あたりが大きな抵抗線に
なっていると思います。長期的は1.05近辺が支持線となっており
2019年にむけてこの支持線をモニターしておくべきだと思います。
まとめ
豪ドルは、米中の貿易協議に関するニュースに敏感に反応しそうです。
そして中国の経済指標に反応することも予想されます。
豪ドルの下落基調が続くとの見方が大勢をしめていますが
NZドルも同じように中国の影響をうけて、他の通貨に対して
は下落圧力をうけています。
したがって、私のAUD/NZDの2019年に向けての予想は
市場が米中問題に焦点をあてている間は、中長期的には、レンジ相場
が続くと予想します。
豪ドルの国内経済はそれほど悪くなく、仮に米中貿易問題が一段落
した場合は、豪ドルのショートカバーで上昇する可能性が高くなり
結果豪ドル/NZドルは現在の下降トレンドから再び上昇相場に転換して
いく可能性が高いと思います。
AUD/NZDのレンジ相場はまだしばらく続くと予想します。
ヘッジファンドなど投機筋の動きを知る上で参考になるシカゴの通貨先物ポジションで、
豪ドルとNZドルの売り越しが目立っています。
きっかけがあれば、2019年にむけてポジション調整で豪ドルとNZドルが
積極的に買い戻される可能性が高いと思っています。