米株のボラティリティ指標と株価の乖離が示す不穏な兆しとは
株式市場いろいろな指標を注目してきてきましたが
そして今、もう一つの注目すべき指標を見出しました。
奇妙なクロスアセットの動きです。
米株ボラティリティ指標と株価の乖離が示していること
クロスアセットのストラテジストによれば、
株価は新高値を更新していますが、一方で信用スプレッドは、
若干開きをみせています。
このことは奇妙な現象です。一般的には
この現象は株式市場が底のときであるとか、少なくとも小さな下落の
ときに起こるが、株価が上昇している時はこの現象はおきません。
もうひとつ奇妙な現象があります。
株式市場は、世界的にとても強い上昇で今年始まっていますが、
記録的な強気なセンチメントをもっている投資家が、金利の上昇を
懸念してか、ジャンクボンドファンドから手を引いているのです。
そして、株価ボラティリティについても奇妙なことがおきています。
通常、株価が上昇しているときは、恐怖指数でもあるボラティリティ
は安心して下落するものですが、今年に入って、株価もボラティリティ
も上昇しているのです。
市場になにが起こっているのか?
株式市場と信用の関連性が
常に変化しているので信用と株価を分析することは
現実の有用性には向いていないと論じるひとが
多いですが、株価ボラティリティによるヘッジは、
いままでコストがかかり絶好のタイミングではなかったことで
長い間、株式のロングポジションが市場に溜まっていることを
示しています。
したがって限定的なヘッジしかしてこなかったことを
これらの指標の乖離は示しています。
更なる株式市場の弱気の潜在的シグナルとして
信用市場の動きと株式のボラティリティに今後も注目していくべき
だと思います。