米国バランスシートの縮小はどんな影響が起こるのか?FOMC議事録が示唆したことは
今回のFOMC議事録見る限り、今後の利上げ時期をめぐり
FRB関係者の意見が分かれたようです。
インフレについてのパラグラフでは、多くの参加者は
現在FEDメンバーが予想しているよりもさらに
長く2%以下のインフレ率が続くおそれがあることを
示唆しています。、またある参加者は、インフレ率が
さらに下落することをリスクもあることをさえ示唆して
います。
意見がわかれた7月のFOMC
一方で多くの参加者の多くは、低い長期金利が長きにわたって続く
潜在的弊害とリスクを指摘した。これらの参加者は、
インフレ見通しが低すぎて、将来長期金利が抑えきれないくらい
金利が急上昇するリスクを指摘しています。
また、低金利の環境が長く続くと投資家の過剰なリスク資産
投資の懸念を指摘しています。
利上げ見通しが後退?
この議事録によって見通しとしては、インフレ率が
すぐに持ち上がってこない限りは、
12月の利上げ見通しですら、怪しくなってきています。
次の9月のFOMCではおそらく利上げが見送られることが予想
されます。次のFOMCでは、金融引き締めの圧力をもたらす、
保有資産の縮小へ向けた長期プロセスについてのアナウンス
が行われ、今の低インフレ状況下においては
利上げは見送られるであろう
保有資産の縮小については、今後のインフレ測定が
大きくつまずかない限りは、機械的に行われ、
今後利上げ決定に大きく影響を及ぼさないと予想
されます。今回の議事録では、再投資による資産縮小なるべく早く開始
することが含まれていた。新しかったこは、幾人かのメンバーは
7月にも資産縮小の開始を主張したが、結論は、次回のミーティングまで
持ち越すことになっています。
このことは、バランスシートのテーパリングは9月のミーティングを
目標にしていることを意味しています。
議事録を受けて長期金利への影響は
この議事録を受けての米国債市場の反応は適度に上昇しました。
それでもなお、議事録のなかでは低インフレが続いていることが現在の
FOMCの主要な懸念となっていることで、インフレ指標が
上昇しなければ、さらなる利上げに疑問符がつくという市場の見通しが
さらに強まることになりそうです。
市場は12月の利上げを予想している
先週金曜日に発表された弱い消費者物価指数により、12月の利上げに
さらなる疑問符がついていますが、今回の議事録によってさらに
12月の利上げに疑問符がつきます。
この不透明感は、FEDが追加利上げに踏み切るための
潜在的な材料がでるまで続くとおもわれますが今のところ市場では
NY連銀ダッドリー総裁が今週言及したように、今年もう一回
の利上げを期待しており、側近8月ブルムバーグのエコノミスト
調査でも、12月利上げの予想が大方の見方となっています。
しかしながら、フェデラルファンド先物レート
の価格はそれをフルに織り込んでいる状態であり、現在、FOMC議事録
から読み取れることは、債券再投資のテーパリングは9月のミーティングで
実施されることがほぼ確実だが、さらなる利上げについては、
現在の経済状況よりもインフレが持ち上がらない限り実施は
難しいと予想します。