米国トレジャリーボンド10年物の2018年今後の予想は
米国トレジャリーを扱っている誰しもが
米国の金利は上昇し、米国トレジャリーも
これからまだ売られるとの予想をたてている
参加者が多いのが現在の市場です。
しかしながら、大手投資銀行の直近のレポートで、
長期の債券において絶好の売り場という警鐘がなった、
という見方も出てきています。
トレジャリーボンドは売られ過ぎ状態
歴史が示しているのは、米国債利回りの予想コンセンサス
はいつも間違っています。予想したポイントが正確に
やってこないのは誰もが理解してるのが、このマーケット
です。
このコンセンサスは方向性において間違っているか
あるいは、方向性が正しくても、タイミングについて
いつも間違っています。
みんなの意見は案外正しいという
考え方は米国債券利回り予想については、いまだ当てはまって
いないのが現状です。
過去のパターンから予想すると
債券利回りが劇的にそして予想外に上昇すると、
コンセンサス予測がそれに必死に追いつこうと
します。
⬇︎のチャートは、過去10年間の3四半期先の10年利回りの
コンセンサス予想と実際の10年利回りの動きを示した
ものです。
このグラフが示していることは、利回りが安定した後でさえも、
コンセンサス予想利回りは上昇し続けていること
です。このことはおそらく弱気なセンチメンと大きな売り
をきっかけとした最新のバイアスによるものであろうと
思われます。
しかしながら、このパターンからわかる通り、人の心理は
いつも後追いしています。
そして、後追いした結果、現実の利回りに追いついた時が
相場の最終局面にいつもなっています。
これが過去のチャートからわかることです。
ドル円の動きとの関連は
今回のトレジャリーボンドの動きも、大きく利回りは
上昇しましたが、FOMCの政策は過去とそれほど
かわっていません。市場も今年3回の利上げはすでに
折り込み済みで、現在の米国トレジャリーボンドの動き
は、それをも超えてコンセンサスが暴走しているようにも
みえます。
過去のチャートを照らして、冷静に考えると、米国債の
売り場はすでに終焉に近づいているのかもしれません。
今回の過熱した状況に今更参加するのは得策ではないような
気がします。
2月にドル円が売られていた背景は、米国債が急激に売られ
金利が急上昇し、株価に悪影響をもたらす不安があった
からです。
ドルの金利が高水準で安定するのであれば、ここからは、
ドル円の買いも入りやすくなるのでは、と思っています。