突如に湧いてきたECBのQEテーパリング観測の背景とユーロの見通し
突如として、昨日ECBのQEプログラムのテーパリング観測
が持ち上がりました。
この観測記事で、ドイツ国債をはじめ、米国債券も大きく
売られる展開になりました。
テーパリング憶測の背景は
誰しもが現時点でのECBのQEテーパリングを信じていない
と思いますが、考えてみると、現在行っている毎月800億ユーロ
の買い入れの期限は形式上では来年の3月までとなっています。
それまでの定例会合は、10/20, 12/8, 1/9,3/9の計4回残すのみ
です。
現在のQEプログラムは延期される可能性が極めて高いですが
今のところ正式にはアナウンスされていません。
ドラギ総裁は延期を強く示唆
コンセンサスとしては、現在の量的緩和につては来年の
終盤に議論して、その後の方向性を検討する、というのが
一般的な見方です。
そこからの100億ユーロ、2013年にFRBが実施した形態を
とることも考えられますが、それはその時の経済状態次第
です。
9月にECBが発表した2018年のCPIの見通しは、1.6%と
2%を大きく下回っています。2019年の見通しは12月の
会合で発表されます。
今後のユーロの展開は
市場はとても政策金利動向に神経質になっているようです。
昨日はゴールドも急落し、株式市場をはじめとして神経質
となっています。
ユーロはリスクオフの展開では、強い傾向にあり、ユーロドル
は、ずっと安定した動きとなっています。
ユーロのクロス、例えばユーロポンド、ユーロ円が、
テクニカル的にも上昇を示唆し始めており、ユーロは
ショートカバーの展開になることを予想します。
ユーロ円は、ドル円の上昇とともに年末にむけて120円を
目指す展開を予想します。