空売り勢が注目するドイツ銀行の決算発表とユーロの下落リスク
27日にドイツ銀行の第二四半期決算発表が行われます。
収益力向上ととリストラをすすめて9ヶ月が経った
決算発表だけに、その内容が注目されています。
抱えている問題とは
先ずは、資本強化の問題です。
ドイツ銀行の普通株ティア1自己資本比率は、3月の時点では
10.7%でした。これは、欧州大手銀行のなかで3番目に低い
自己資本比率です。
第二四半期では、10.8%への上昇が予想されていますが、
中国の華夏銀行の売却も進んでおらず、2019年に達成を
義務付けられている水準に届いていないままです。
イギリスのEU離脱の影響
ドイツ銀行のロンドンに依存している収益割合が全体の
19%に達していました。
ドイツ銀行のインベストメントバンク業務に対する悪影響
が、イギリス依存が強かったドイツ銀行にとって、それを補う
収益源が見当たりません。
またトレーディング収益も他のインベストメントバンクに比べて
も大きく劣りはじめており、複数のヘッジファンドがドイツ銀行
の空売りをしています。
ソロスの空売りが勝つのか
ソロスファンドがドイツ銀行の大量の空売りを
していることは、有名ですが、他のヘッジファンドも
追随しているようです。
あるヘッジファンドは、投資家にドイツ銀行は救済に
追い込まれるとのレポートも作っており、先ずは明日の
決算内容が注目されます。
ユーロが重いが展開に
ユーロはイタリアの銀行の問題を抱えているだけに、ドイツ銀行
のような巨大銀行が窮地となれば、その影響は計り知れません。
追加緩和も含めた、ユーロ売り圧力は、続きそうです。
ユーロ円では再度110円割れトライが見られる可能性が
高いと思われます。