目立たないが上昇しているドイツの長期金利
世の中は日本国債の、米国トレジャリーの急落、乱高下に目をうばわれていますが、
目立たないですが、ここ最近安定して長期金利が上昇しているはドイツ国債です。
前回のECB理事会で利下げを決定し、さらなる利下げ、マイナス金利を示唆されて
いる長期金利が皮肉にもその発表をピークに上昇に転じています。
米国の場合は前回の雇用統計を機に資産購入プログラムのPaperingが意識される
ことによりトレジャリーは売られていますが、ドイツの場合はこれからさらなる
金融緩和が噂されているなかでも売られています。
そこで昨日発表されたドイツIfo景況指数では、予想に反して3か月ぶりの反転
する結果となり、企業景況感指数では前月の104.4から5月は105.7に上昇して
います。
3月には製造受注も2か月連続で上昇に転じており、ドイツ連邦銀行も6月以降
の回復傾向の見通しを示しています。
ユーロの為替の動きもクロスによっては堅調さ示しており、今の長期金利の動きは
米国につられているというよりも、自国の回復を先取りした動きのような気がします。
今の為替市場は利下げ見通しを前提にしているようですが、それがこの調子で後退すれば、
さらなるユーロのショートカバーにつながる相場になるかもしれません。
Ifo景況指数の推移
5月 4月 3月 2月 1月 12月 11月 10月 9月
2013 2013 2013 2013 2013 2012 2012 2012 2012
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企業景況感 15.0 12.4 20.4 17.7 13.4 15.2 11.4 12.5 13.6
3カ月平均 15.9 16.8 17.2 15.4 13.3 13.0 12.5 12.5 14.4
現況 20.5 15.0 27.9 22.0 22.0 26.2 22.7 22.6 22.8
6カ月見通し 9.7 9.8 13.1 13.5 5.2 4.7 0.7 2.9 4.7
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