混迷を深めているエジプト情勢
ムバラク大統領が失脚したアラブの春から約2年、そのあと誕生した
モルシ前大統領はイスラム教色を政治に押し出した結果、反発を招き
現政権が誕生している経緯があります。
今回の混乱は、モリシ前大統領の復権を掲げているムスリム同胞団と
現政権との対立、現政権治安部隊が武力を使って排除しようとしている
ため、死者を多数出す衝突に陥っています。
デモをおこなっているムスリム同胞団に逆風なのは、デモをしている際に
武器を持ち込んで警察と衝突しているため、現政権からテロリストとの
汚名を国民に印象付けられていることです。
2年前は国民の支持を受けていた政治集団が、国民の支持を急速に失って
いることです。
若者の高失業率や貧困に対するデモ行為から、イスラム教主義者
のテロ行為であると国民に訴えて武力弾圧している現政権とムスリム同胞団
の対立は、どちらが国民に武力で混乱を招いているかの宣伝、情報戦にも
なっているようです。
その状況下では、イスラム主義のムスリム同胞団に打つ手が限られてきている
ようにも見えます。次なる手段として全国的なゼネストに突入することも噂されて
おり、その時の国民の不満がどちらにむくかが今後の動向を左右しそうです。
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