深刻さを増すイギリス財政問題
イギリス財務相は2012年の成長率予想をマイナス0.1%と3月に発表時のプラス0.8%
から下方修正しました。また翌年からの経済成長率予想も軒並み下方修正し、最大重要課題と
していた2015年の財政均衡化も実質不可能となっています。野党労働党も反発を強めており、
現在の路線の変更も余儀なくされそうな状況です。早速、来年予定されていた燃料税の増税を
撤回しましており、現在のトリプルA格の格付けも危うくなっていいます。
ユーロはギリシャの国債買い戻し計画が順調に消化できれば、先月合意されたギリシャ向け
追加融資支援策の実行と当面の危機は回避されることになります。
一方でユーロ圏の経済ファンダメンタルズの深刻さ増しており、先週の発表されたドイツの
鉱工業生産の予想を大きく上回って悪化しています。
こうみてみるとどの通貨も爆弾を抱えており、当面通貨の不美人競争が続きそうです。
108円台手前にして調整相場にはいりこんでいるユーロ円相場もしばらくは方向感が
見え辛そうです。