気になる中国第2位の電子商取引会社JDドットコムの株価の急落
中国第2位の電子商取引企業に対する懸念は、同セクターに
関する不安の根深さを示唆しているようです。
アリババグループのライバルである京東商城(JDドット・コム)
の株価は26日、9%近く急落しました。しかし、それ以上に不安を感じる可能性のある
要因は、この赤字企業が10億ドル相当の社債を今週発行したことです。
これは入札時には旺盛な需要があったものの、起債してすぐに急落、利率4%の
10年物社債の利回りはすぐに4.6%まで上昇しました。
投資家はJDドットコムの1-3月期(第1四半期)の決算が予想を下回る可能性に対し、
一斉に懸念を抱いたようです。同社は売上高が前年同期比で45?50%増になる見通し
を示していたが、その見通しレンジの下限は直近の3四半期で2回目の前四半期比
での減速を意味するものとなっています。
懸念のある分野の1つは第三者の小売業者と買い物客とを結ぶ京東商城の
マーケットプレース事業を拡大させ、昨年のマーケットプレース事業のGMVは同社全体の43%
を占め、2013年の25%から急上昇させていました。
それがアリババモデルを推進する京東商城にわずかでもつまずきが見られると、投資家は
怖気付いてしまう可能性があります。
京東商城の直販事業も、電子機器や家電製品全般に対する需要冷え込みの影響を受け
ようです。これらの製品は同社の昨年の売上高の75%を占めていました。
アップルの中国での業績低迷は、全体的な景気減速から無傷で生還することの難しさを
示しています。
格付け会社フィッチ・レーティングスは今週、同社の信用格付けについて、赤字であること、
現金創出能力が弱いこと、固定費が高水準にあることが足を引っ張っていると指摘しています。
最近の中国の指標は好調な数字が連続して出ていましたが、こうした個別の内容をみてみる
と、依然として大きなリスクを抱えていることが、この中国を代表するネット商取引が赤字
に陥っていることで他への影響を気を付ける必要がありそうです。
週明けから日本は休暇モードですが、リスクオンからリスクオフモードに転換してしまうことも
気を付けたほうがよさそうです。
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