止まらなない円安人民元安と日本が中国を超えて米国債保有高1位に
ドル高円安、そして人民元安も止まりません。
円安と、人民元安では、当局の対応も違っているみたいで
中国は、この人民元安を止めるために、四苦八苦しており
米国債の取り崩しまで行って人民元安を食い止めようと
しています。一方で円安に関しては、歓迎ムードで、
ドル高にのって、米国債保有高も確実に増えているよう
です。
結果、中国が世界最大の米国債保有国の座を日本に明け渡し
ました。下落が続く人民元を支えるために外貨準備を取り崩し
ているからで、円安が進むのを好ましく思っている日本と
正反対の事情が背景にあります。
米国の長期金利の上昇が続くなかで、投資家は中国の米国債保有
動向から目が離せなく、もしも大規模な売りがあれば、ただで
さえ上がっている米金利に一段の上昇圧力が加わり、それが
ドル高/人民元安の加速をもたらしかねない状況となっています。
来年1月に発表されるデータが重要
トランプ氏の米大統領選勝利を受けて中国がどう動いた
かが分かる11月と12月のデータは、来年初めに公表され
ます。10月の日本の米国債保有額は1兆1320億ドル。
落ち込み幅は中国よりずっと小さく、2008─09年の
金融危機以降で日本の米国債保有が中国を上回ったのは、
これまで昨年2月のたった1カ月だけでした。
中国は人民元相場維持のためにドル(資産)を売っていますが、
日本は円安を喜んで放置しています。
米財務省が15日発表したデータでは、10月の中国の
米国債保有額が1兆1150億ドルと6年余りぶりの低水準に
なったことが判明し、減少は5カ月連続で、10月までの
1年間の減少規模は1392億ドルと12カ月ベースで過去3番目
の大きさを記録しています。
長期金利の上昇とドル高のスパイラル
ドル円は118円台突入、そして人民元は約
8年ぶりの人民元安の水準へと下落し、アメリカの
長期金利が上昇するなかで、スパイラル的にドル高
の流れがとまらなくなっています。
皮肉な話ですが、中国は人民元安を止めようとしている
なか、トランプ政権は、人民元安を避難しようとして
います。