来年も市場の焦点になりそうなのが中国の過剰投資の調整、来年の為替の見通しは?
中国は既に膨大な過剰設備能力を抱えています。製造設備の稼働率は恐らく50%、
あるいはもっと低いです。国内総生産(GDP)の46%は投資で、これは非常に狂気
の沙汰にはいっています。日本のバブル時代よりひどく、ピーク時だった1990年の
政府や民間の投資はGDPの33%でした。対照的に米国は戦後の好景気時にハイウエーや
学校などをどんどん建設していましたが、それでも最も高い時でGDP比25%程度です。
中国のように46%も投資すれば、それを機能させるためにはとんでもない水準の
経済成長率が必要となります。こういうことを毎年やると、経済全体の財務状態が
損なわれていくので、中国は、徐々にではなく急速に調整を行うべき状況に
あるようです。
今年は、8月に中国の通貨切り下げ観測をきっかけに世界的な株価の急落が
起こりましたが、来年も中国のハードランディングの行方が為替市場の方向性を
左右しそうです。
この展開から考えると、来年の前半にかけてドル円で110円、ユーロドルは1.20への
への方向、すなわちリスク・オフの相場を想定した動きの可能性が高いように思われます。
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