
昨日のイングランド銀行は予想よりも緩和したとの評価で今後のポンドの動きは?
昨日のBOEの利下げは、予想されていたよりも緩和された
との評価です。
全ての緩和策が実施された
イングランド銀の金融政策委員会(MPC)は、2009年3月以降で初めて
主要政策金利のバンクレートを0.5%から0.25%に引き下げ、国債買い入れ
額を6カ月かけて3750億ポンドから4350億ポンド(約59兆円)に
600億ポンド拡大すると発表しました。さらに、1年半にわたって
計100億ポンドの社債を買い入れる新たな制度の導入も決めています。
対象となる社債の発行体は英国企業に限らないが、英国経済へ
「相当の貢献」をしていることが条件となり、イングランド銀の
推定では150社程度が買い入れ対象になると言われています。
利下げの効果が企業や家計にも確実に波及するよう、市中銀行に
バンクレートに近い低金利で最大1000億ポンドを貸し付けるターム
資金供給制度(TFS)も発表しています。市場関係者はこうした措置
を選択肢として想定していたようですが、すべて一度に打ち出される
と考える向きは少なかったようです。
追加緩和も示唆
イングランド銀は約7年ぶりに主要政策金利を引き下げて
新たな過去最低水準としましたが、今後数カ月に追加刺激を行う
可能性があることを示唆しています。MPC議事録は「大半の委員が
(年内に)バンクレートの追加引き下げを支持すると予想している」
と記し、エコノミストも新たな経済予想が公表される11月に何らかの
行動を見込んでいます。カーニー総裁は記者会見で、4つすべての
緩和措置に拡大の余地があると強調しています。
ポンドの下落を狙ったもの?
金融緩和については予想されていたものの、考えられる
緩和策を同時に実行した昨日MPCでした。
これは、今後の追加緩和を含めて、ポンド安に舵を向けて
いることでもあり、ポンドドルは、結果的に、brexit後の
調整でヒストリカル安値であった1.35も戻りきれなかった
ようです。ポンドが1.2台に突入するのも時間の問題の
ように見えます。