専門家から見て外貨預金とFXを比べると結局どちらがいいのか?
マイナス金利やイギリスのEU脱退、トランプ政権のはじまり
なので急激な為替の変動などで、日本円に不安を感じるニュースが
増えると、大手の銀行は外貨預金を全面に推してきます。
そこで、疑問に思うのが、では外貨預金とFXとではどちらの
ほうがメリットがあるのだろうか、という疑問です。
どちらの商品も為替リスクを抱えることには、間違いないのです
が果たして、どちらの商品に手を出すほうがメリットが大きい
のか分析したいと思います。
FXと比べて外貨預金のデメリットとは
ー手数料が高い
外貨預金については、円の資産をそのまま外貨に換えて
銀行に預けることを意味します。
ですから、もちろんですが資金がないことには外貨預金
はできません。
そして、外貨預金の大きなデメリットととしては、銀行が
多大な手数料をこの取引よって摂ることです。
銀行窓口でよく目にするTTB、TTSというレートは
円を外貨に交換するときのレートです。
これには多大な手数料が含まれていて、現在のFXが実質
手数料なしで取引をしていることと比べると雲泥の差が
あります。
ー自由に出し入れができない
外貨預金は預金ですから、↓の表のように期間とそれに
割り当てられた金利があります。
もし、あなたが3か月の預金で預けたのなら、その期間の
金利を得られないどころか、解約手数料とまた外貨を交換
する際のレートで上記のような大きな手数料もとられて
しまします。
そのことを考えると、預金してしまったら、どんなに為替が
動こうとも、なかなか臨機応変に対応ができないのです。
ー外貨の金利はそれほどよくない
預金のメリットとしては、大きな金利を得ることに
ありますが、ご存じのように現在は世界的な低金利
時代で金利を期待して外貨預金してもあまり意味がない
です。
ちなみ昨年の某大手の銀行の預金金利がこちらです。
通貨の種類 普通預金 1か月 3か月 6か月 1年
米ドル 0.200% 0.500% 0.500% 0.500% 0.500%
ユーロ 0.001% 0.301% 0.301% 0.301% 0.301%
豪ドル 0.500% 0.800% 0.800% 0.800% 0.800%
NZドル 0.500% 0.800% 0.800% 0.880% 1.010%
英ポンド 0.100% 0.400% 0.400% 0.400% 0.400%
スイスフラン 0.001% 0.301% 0.301% 0.301% 0.301%
ごらんのとおりどの主要通貨も似たり寄ったりで低金利です。
しかもFX取引においても、スワップ金利という形でこの外貨の
金利分については、もし外貨を買い持ちしておいた場合には
金利収入が為替レートに加算されていきます。
FX比べて外貨預金のメリットは
FXは証拠金取引となるので、メリットである少ない資金
で取引ができる一方で、証拠金内での取引に限られます。
FX取引については、損益の感覚を身に着けることが
より必要になってきますが、外貨預金の場合はどんな
に評価損になっていても預金なのでそのまま満期まで
維持されます。
そのことがいいのか、悪いのかは個人個人の考え方次第
ですが、経済的に見た場合に、為替市場の動向によって
収益が振れるというのは、外貨預金もFXも同じことです。
まとめ
以上のように、外貨預金については、為替リスクを伴って
いるにもかかわらず、そのまま預金として預けておく側面
が強いですが、一方でFXは少ない資金で運用できますが
レバレッジが聞いているので、損益管理と自分に見合った
投資金額を証拠金として認識しておくことが大事です。
手数料などのもろもろの条件を考えた場合に、現在これほど
までFX会社がCMなどで勢いをましている理由がわかるかと
思います。