共和党はゴーサッチ氏を最高裁判事指名でニュークリア・オプションを発動するのか?
現在一つ空席になっている最高判事指名で、未だ
決着ついていません。
ミッチ・マコネル共和党上院院内総務は、ゴーサッチ氏の
指名承認に対する民主党の議事妨害(フィリバスター)
を阻止するための上院規則改正に向けて動いているようです。
これが、ニュークリア・オプションと言われるもので、
十分な支持を確保できていると述べています。マコネル氏は、
ゴーサッチ氏の人事に関する審議打ち切り動議を提出する
構えのようです。動議が可決されれば、採決に入ります。
フィリバスターを阻止する法案とは
審議打ち切りのためには上院議員100人のうち60人の賛成が
必要となりますが、共和党の現有議席は52で、このままでは
ゴーサッチ氏の承認はたなざらしになってしまいます。
そのため共和党は、過半数の賛成で採決に入れるよう規則変更
に踏み切るニュークリア・オプションの実行の方向に向かって
います。指名承認に関する規則は、オバマ政権時代の2013年に、
共和党の抵抗で政府高官や下級審の判事の人事が滞ったことから、
最高裁判事を除き過半数の支持で承認されるようになって
いますが、共和党は今回、最高裁判事にもこれを当てはめる
法案を提出しようとしています。
民主党との対立激化する
規則変更に関する採決は6日に行われる公算が大きい
ですが、民主党は、ゴーサッチ氏の承認に反対する理由は
思想や信条から来るものだとしており、同党議員らは、
同氏の過去の判決や司法哲学などに懸念を表明しています。
最高裁判事の人事の歴史を振り返ると、上院で60票を
得られなければ、政権側が規則を変更するのではなく、
指名候補を差し替えてきた、と民主党は指摘しており
共和党が強硬突破するのかが焦点です。
ただ、これを強硬突破すると、他のトランプ氏の提唱する
政策について、さらなる議会での激化も予想され、トランプ氏
が一部の民主党内を取り込む戦略は、これでなくなり、
共和党の保守派を意識した政策の舵取りになりそうです。